2009年11月15日日曜日

連載コラム144 from 東京

草食系、肉食系とかいうのを聞くと、書く気がなくなるね。見下ろしてるわけじゃないけど、ここまで人間判断法もアバウトになったかと(泣)下から見上げられたりするのが、嫌いな人間なんだけど、さびしいね。

天功さんに、どうすればいいのか聞いてみたいね。マジックかけてもらいたい。これまで人類経験したことない立場に立たされてる僕の気持ちがわかるかねえ。

珍しくエディマーフィの映画がやってたけど、やはり僕にはこういう笑いが合うね。下が上の人間を見下ろすような笑いが・・これは、一人の型破りな黒人刑事が、ジョークと仕事の実力で硬直化した組織の人間関係を変えていくんだけど、やってることがこれと同じっぽい(笑)適度に下ねたを入れて、人間関係をほぐしたりして。それでも、いってる本人は、有田さんみたいに、そういうものに翻弄されてない。言行不一致がいいんだね。金のためでもない。マーフィは、下ネタを人を動かす道具としか思ってないんだな。

ああいうのが人間味とか、宗教の基本だと思うよ。いま、組織が硬直化して、下の人間が上にちょっと物申せば、首になって次に行く場所もない。そうなると、やめられない恐怖しかないというか。こうなってくると、どんどん人間の頭が硬直化する。冷たくなってくる。

そういう意味で、民主の組織の動きの見せかたは、自民とは違う。大臣同士でけんかしてたりするけど、上同士がけんかすると、下は元気が出てくるもんですね(笑)けんかが、建設的なもののためならば・・。

どうしても、組織内でナアナアになって、どんどん硬直していって、現実が見えなくなる。肩書きが上の人間は、仕事が終わってからも、それをひきずって、自分が上の人間のように思えてくる。

だから、ここで偉そうにいってるけど、逆に悪口いってくれるのもいいといつも言ってる。カウンセリングでも、レベルの高いものは、そういう腹の中で思ったことをバンバンいわせるようだ。そういうものが言えない環境が続いて、人間の心や体がおかしくなっていくわけだから、逆に、どんどんいわせてやる。

ただし、レベルの低い悪口ばかりいっていてて、いつまでも本人が気づかないとなると、よくないわけ。野村監督も、愚痴のレベルがいつまでも上がってこないなんてぼやいてたけど、最後は2位まできた。金田さんは1位以外2位も6位もおんなじだなんて、厳しいこといってたけどね。

あの鉄平とかいう野郎・・なんてコケにされてたけど、ついに首位打者とったからね。選手も育つというか。そういう風にコケにされたから、僕も名前覚えてた(笑)コケにされるのも、わるいことばかりじゃない。鉄平という名前が珍しいというのもあるけどね。

三平さんも、上司に「さんぺい」って呼ばれてて、知らない人がやりとり聞いて、下の名前と間違われてた。悪い過去があったけど、情に厚いというか、仕事も出来るし、謙虚だし、ナイスガイでしたね。
もうちょっとジョークのセンスがあれば、和製マーフィーになれるでしょう(笑)

まあ、野球通がいなくなると、解説も、新庄みたいな方がマシってこともあるだろうね。広島の野村さんも、解説○まらなかったけど、監督としてはどうなのかな・・。また、そういうのとは違うだろうから。新庄も毎回はいやだけど、1年に1回くらいならいいんじゃないの。清原といいたい放題だったな。あれが桑田だと、また違ってくるんだろうね。清原と桑田が飲みに行っても話しが合わなそうだね。


立浪は、横浜あたりで気楽にやったら、3000打てたんじゃないか。

いないほうが生の野球の感覚がつたわってきて、まだいいんじゃないかって思うこともある。解説がいるときといないときと、どっちが視聴率いいか・・いないときのほうがよければ、安上がりだろう。さすがにラジオじゃ困るけどね。父親ともよく話してたけど、ここで一点が欲しいですね、ねんて当たり前なわけでね。

ピッチャーでずっと0点で抑えてきて、解説者が、このピッチャー調子いいとかいいだすと、急に打たれたりする。さすがに中畑は、そのことに気づいてたけどね。まあ、野球ゲームの解説までやってるくらいだから、解説なんてどうでもごまかせるんだろう(笑)

知らない人もいるだろうけど、テレビゲームの野球で、堀内と中畑が解説やって、このピッチャー切れがいいです、なんてしゃべってる。調子の悪いバッターのときは、ツボにはまりましたねとか、状況に合わせて解説してくる。そのうちテレビも、そういう解説ができるようになるんじゃないか。機械にやらせるというか。科学の進歩って、すごいというか、ゲームの中の選手の動きとか、フォームまでそっくりだからね。

ゴルフの戸張消さんってプロゴルファーじゃないんでしょ?あのプロを見下ろすような解説で、よくここまで来ましたね(笑)話し方も偉そうっていうか、子供心にこの人は、なんなんだって思ったけどね。

唐沢さんが瀬島隆三役をやってるけど、あの方だって、11年かシベリアで抑留されてて、戦争のときはエリートだったから、人間が肩書きでしか見えなかったらしい。地位が高いということは、そのまま人間性も高いってことだと。それが、そのシベリアの体験で、エリートが、仲間を売ったり、無様な人間性をさらすのを見て、人間観が百八十度変わってしまった。城野という人が、シベリアの時の瀬島さんの変わらない態度には脱帽したというけど、むしろ、そういう人は少ないのかもしれない。

いま、肩書き、年収でしか人を見れないのが、ほとんどじゃないかな。よけいな見方の癖がつくと、上司からなんとなく嫌なやつだと思われたり、適応できないから、余計にそうなってくると思うね。

これは古い瀬島さんの人間観なんでね。新しい瀬島さんになって、ようやく天国への入り口に入りはじめるってことだと思う。少なくとも、古い宗教の天国はそうだね。そうならないと、キリストが言ってるような言葉にピンとこないんじゃないかな。田村正和さんも、そういうコマーシャルやってましたでしょ?古い田村と決別して新しい田村になるって・・

トルストイの若い頃と年取ってからの幸福観が逆になったというのも、ここなんだね。宗教でいう再生も、そういうものだと僕はとらえてるけど。僕にとって、いまの小説がつまらないのも、生まれ変わる前の人が書いたようなものばかりだからと思うよ。

ソルジェニーツェンのガン病棟には、肩書きでしか病院内の人間関係が見えない看護婦が出てくる。

偉そうにいう僕も、昔は、飯田の高校は野球は強いけどバカばっかりとか、そういう見方をしてた時期があった。やたら、偏差値に詳しいというか・・

だけど、こういう話題に入ると9割の人は嫌がる(笑)やっぱり現代人は、生まれ変わる前の人が書いたような小説やマンガが好きなようだ。だから、こういう話題は危険水域にはいってくるんでね。僕が映画をよく見るようになったのは30歳近くなってからだけど、なかなかいい映画だなっていうものでも危険水域がわかってきた。そういう映画は、おばさんたちが、「思ったのと全然違ったはねえ」なんて嘆きながら映画館を出てくる。カンヌの息子の部屋という映画のときが、そうだった。

クリスマスキャロルなんかも、そうじゃないかな。巨匠ディケンズの大ヒット名作ということで、話題性でどうかとなるけど。現代、危険水域といえば言えなくもないストーリー。金の亡者、守銭奴が、みんなに嫌われながら、改心していくって話だったと思うけど、僕ですらよく覚えてない。

人間不信なわけじゃないけど、かなり極端にいえば、いまは守銭奴にならないと尊敬されないような世の中だから(笑)

コーエン兄弟のティムロビンズ主演の映画も、そういう類の映画だろうけど、売れなかったろう?

大沢さんも、調子いいみたいだね。最終的に戻ってくるの?

あれは、確かに現代医が江戸にタイムスリップするということで、いろいろ面白いテーマが出そうで、見よう見ようと思いつつ、まだ見てない。もっとも、綾瀬はるかさんが出てるから、好調なのかな?

運のよしあしにしても、神に祝福された人というのは、現代人が思ってるものと全然違うはずなんでね。宗教団体に無縁の僕がいうのもおかしいけど。むしろ、神に祝福された人というのは、運が悪いように見えるかもしれない。紙一重と思うけどね。

運がいい悪いとは、どういうことなのか、デビ夫人が催眠術かけたら、もこみちくんみたいになっちゃうんじゃないかな。もこみち君が、急に変な顔になっちゃうコマーシャルあったでしょ。あれくらいの衝撃あると思うよ。

エディマーフィーの映画は見直したというか、若い頃には、とらえられなかったけど笑いの王道いってると思うよ。いま流行ってる笑いというのは、マーフィと逆の上が下を見下ろしてるようなものばかりだから。社会全体が、格差をつけて上にいって差をつけて下を見ることで、幸せな気持ちになれるというように作り上げた。だから、奇麗事をいっても、ぜんぶ建前になってしまう。

だから、下のやつらより恵まれてるとか、満足感に浸ってるだけで、上はそこから先に進まないわけでしょ?上の人たちのためにつくられた宗教もあるから、どっちが正しいのか知らないけど。

寄付してるからいいというけど、それがまた半端な安心感というか、傲慢さを生み、天国から離れていくこともあるんだろうね。7割の財産を寄付するなら、別だけど(笑)貢献度も経済的な指標でしかとらえられないというか。もちろん、そういう行為は尊いわけだけど。僕がいってるんじゃなくて、キリストとか、昔の人が、そういうこと言ってるんでね。

貧乏がいいといってるんじゃない。そうなれば、また逆の差別になる。ただ、昔の宗教って、内面世界を問題にしてたわけ。内面をきれいにするための行為だったわけ。人間が他人の内面世界を見るのは難しい。みなさんお得意の顔じゃ人間はわからないと。だけど、神様には、すべて内面世界が丸見えだっていうのが前提だった。いいことをやってるように見えても、不純な動機かもしれない。だから、同じことをやってるように見えても、人によって罪が違うというわけ。だから、生粋に宗教的な人は外側の礼儀以上に内面世界をどうするかに一生を費やしたんだと思うよ。

くさなぎの、笑いがガンにいいという理屈はわかる。ただ、肉体によくて、魂によくない笑いっていうのもあるようなんだね。昔の宗教は、そういうものまで説いてた。

おらは死んじまっただあ。天国いいとこ、一度はおいでよ。酒はうまいし、姉ちゃんきれいだって、知ってるかな?そういう天国もあっていいけど、キリストや釈迦の天国と、ちょっと違うみたいなんだな。悦びと快楽は違うんだと。

良君なんかも、ゴルフの枠を越えたスターになりつつあって、生粋のギャラリー以外ランバダ系まで、けしかけてくるようになって、マナー悪くてイライラしてるようですね。というのは、40歳越えてもできるようなスポーツで、10代でこういう選手が出てくるのは、異例なんでね。

シロウト目から見て、プレイ中の笑顔が少なくなってから強くなったように見える。だけど、いらいらしても、ノビノビしないというか、プレイに悪い影響になってくるはずなんでね。それで、内面の荒馬を、どう手なずけるかで、いろいろやるようになるわけでしょ。宮本武蔵とか、昔の武道家は、そうだったんだろう。あの人も、内面に激しい荒馬を飼っていた。

ナアナアに見過ごすとか、そっちにいってしまう。ナアナアも必要だけどね。内面の馬のおちんちんを取ってしまうことで、安易な方法で大人しくさせちゃう。だから、モンスターが生まれない(笑)

スポーツでも、こういう悪感情の荒馬が暴れだしたときに、飼いならすための修行をやってきたような人のプレイは、スポーツの域を超えるというか、一味違うと思うね。金本なんかもそう。一度だけだけど、火の業に行った。だから、もともと精神的に弱いような人が、そういうことをやってきたとき、もともと強いというか、悩まなかった人は、かなわない。

体の健康法も、発明するのは、体がひ弱だった人が多い。オリジン弁当も、創業社長が胃を壊したとかで、胃に負担をかけないような健康なものばかりを集めてという発想になって、健康的な食材ばかりを集めた。

王も、そういう内面世界の悪戦苦闘を日記に書いていた。ゴルファーなどは、みてるこっちが、ため息をつくようなミスショットをしても、すぐに切り替えないと、どんどんおかしくなっていくというか、よくああやって淡々とプレイできると思うけどね。


コラムニスト●
…………………………………………………………………
森田益郎

0 件のコメント:

コメントを投稿