2009年11月15日日曜日

連載コラム248 from 北海道●大人の部活動

『北陸の旅』の連載を終えて、奇妙なタイトルで書き出してしまったが、
私が述べる『大人の部活動』とは、大人たちの趣味的な活動を意味する。
絵画や陶芸、英会話に韓国語講座、なんとかのボランティア活動に
携わることも
そうだし、ならば「趣味はスポーツクラブに通うこと」と答える人
も、いまは
普通に多い風潮かもしれない。

私はダンスを9年続けている。
正確にいうと、ダンスサークルに所属して9年目。
ダンスというのは、以前にも打ち明けてきたことだが、ジャズ系や
ヒップホップ系の
踊りであり、マダムたちが勤しむ社交ダンスでもなければ、なんと
か流の日本舞踊でも
ない。
年甲斐もなくなんて、身も蓋もないことはどうかいわないでほしい。
本人がこれと思って生き甲斐を感じているのだから、温かい目で見
守ってとも
いわないが、鼻で笑われるのもごめんである。
いや、笑いたければ、笑ってよろし。
どうぞ、笑ってください、でもこっちは真剣、それだけです。
人にはそれぞれの価値観があり、その価値観の中で、それぞれの目
標を見つけていく。
人間の幸福とはそんなものだ。
他人には理解不能でも、本人には大切だと思うことがあるものです。
そして、その趣味を同じ価値観を持った人たちと分かち合い、高め
あえれば、
尚のこと幸福だろう。
だから、何かに夢中でいられること、何かが好きと思える人生は、
良い意味で幸せ
なのだと思う。

私は森山開次さんのファンである。
それから、近藤良平さんのファンでもある。
そして、我がサークルの講師、ターボの大ファンだ。

マニアックな話で、さっぱり解らないと思われる方もいるかもしれない。
けれども、森山開次さんも近藤良平さんも世界的に活躍されている
ダンサーで、
海外公演も多く、テレビや舞台、話題の映画にもチラリと出演され
ていたり、
その業界では、知る人ぞ知る有名人だったりする。
コンドルズという名前をどこかで耳にしたことはないだろうか?
学ランで踊る姿が定着してしまったコンドルズは、近藤良平さんが率いる
ダンスグループでもある。
ファンに惜しまれながらも終了した『サラリーマンNEO』に、この
コンドルズは出演していた。
一件風変わりで、独特の笑いと感性を織り交ぜたコンドルズのダンスは、
観る人に元気を与える。
笑いと笑顔で、心がぽかぽかしてくるダンスだ。
『サラリーマンNEO』は海外でも放送され、多くのファンを勝
ち取った番組でも
ある。
ちなみに、局はNHK。
それから、『あさだ!からだ!』にも出演中。
この番組には、近藤良平さんだけではなく、森山開次さんも出演し
ている。
どちらも、それぞれのカラーを全開にし、ファンにとっては貴重な
番組でもある。
ちなみに、子供向け番組でござる。
そして、こちらもByNHK。

森山開次さんの舞台は、兎にも角にも作品の全てが圧巻している。
森山開次にしか作り出すことの出来ない世界観がある。
ベェネチアのホールで2007年に踊った作品『ベルベット・ス
イート』は、
観客からも大絶賛されたひとり舞台だ。
当時、民放テレビの『情熱大陸』でも取り上げられ、日本各地でも
公演をした。
札幌では教文の小ホールで公演し、チケットは早々と完売した。
開次さんの舞台には、強烈なインパクトがある。
どこにそんなエネルギーを隠しているのか、普段の物静かな人柄からは
想像もつかないほど、過激でおどろおどろしく、それは地下でマグ
マが活動して
いるような不気味さがあったり、血のにおいを感じたりするけれど、
それでいて全てに切なさを秘めている。
哀しみが心いっぱいに溢れてくるほど、開次さんの舞台はすごい。
そして、それを小ホールという限られたスペースでやってしまうか
ら、場内は、
開次さんのパワーで包まれてしまうのだ。
そういう舞台をこなしながら、一方では『あさだ!からだ!』での作品も
踊れちゃう。
その凄さに、ほとほと参ってしまう。
その違いは、月と太陽ほどだ。
夜と昼ほどの、陰と陽ほどの極端さがある。
だが、どちらも森山開次の世界。
どちらも、凄いし、素晴らしい。
ちなみに開次さんは、この夏帝国劇場で上演していたミュージカル
『ダンス オブ
 バンパイア』に出演していた。
そして、現在公開中の映画『カムイ外伝』にも出演している。

この時期、私は毎年恒例のダンスの発表会を控えている。
今年は、10月25日、残すところあと僅かだ。
発表会練習が日に日に加速していく中、気がつけば足が不調になっ
ていた。
股関節にやや緩みを覚え、痛みを覚えながらも、腰や膝、そして首
にまで、
痛みは拡大していた。
それでも、こういうアクシデントは特別なことではない。
誰でも、誰にでもあることで、昨年だってサークルの仲間のひとりは、
腰にブロック注射を打ち続けて、発表会を乗り切った。
我らのような世代は、そういうお年頃である。
体を酷使すれば、どこかにそのことが跳ね返ってくる。
それでも乗り越え、達成することを目標にしている限り、
仲間にも支えられるのだろう。

9年という月日は、あっという間だった。
その間、サークルのメンバーは入れ替わり、止めていく人もいれば、
ずっと変わらず残り続ける人もいる。
新しい顔もその都度出入りし、現在の我がサークルは21歳から5
0ウン歳までの
メンバーで構成されている。
私は長年、このサークルに所属しながらも、ずっと発表会が苦手だった。
発表会の季節になると、否応ナシに憂鬱になった。
要するに自分の踊りに自信がなく、舞台が好きになれなかったのだ。
そんな葛藤を抱えながらも、止めずに続けてきた。
止めようと思ったことは、幾度もある。
けれど、止めてしまえば、それっきり。
感動も達成感も味わうことなく、私は子供の頃のように苦手なことを
投げ出して、何も変わらない自分を生き続けていたかもしれない。

ダンスの舞台は、踊るより観る方が好き。
その気持ちは、やっぱり胸の奥底にまだある。
コンドルズの舞台にウキウキするように、森山開次さんの舞台に感
動するように、
私はひとりでだって彼らの公演があれば観に行く。
それほど、私にとっては魅力的なわけで、観るのも勉強、そういう
気持ちだ。
しかし、それを観たことをそのまま活かせなくても、考え、工夫し、
自分なりに努力することも必要なこと。
私にはその部分が欠けている。
観たらみっぱなし、感動したら、良かった嬉しかったで、終わって
しまう。

だから、もう随分前のことになるけれど、私は我がサークルの講師に
釘を刺された。
要するに、怒られたのだ。
(だって、観る方が好きなんだもん・・)
その時の私は、鬼の形相で捲し立てる講師の愛の鞭にげんなりした。
だって、観る方が好きだなんて、もっとダンスが上手くなりたいとか、
もっと極めてみたいなんて気持ちが全く感じられないから、
それで講師は激怒したのだと思う。
こんなに教えているのに、おまえはどういうことだ? と。
仲良しクラブじゃないんだぞ、もっとやる気を出さんかい、と。
そうなんです、うちの我がサークルは、特に精神面では、
どっかの実業団なみに厳しいのです。
だから、その体質についていけない人は、自然と止めていくわけで、
でもだからこそ、軟弱だった私も心が鍛えられていきました。
なにくそ、根性で、頑張りました。
やめれば、それでおしまいでも、やめなければ、きっといつかは味
わえる。
頑張ったと思える自分や、これだと思う瞬間に出会えるのです。

発表会を前にして、足が不調でも、こんなの屁の河童でございます。
痛み止めを飲めば、よろし。
それから、筋力トレーニングで強化すれば良いことじゃ。
問題なかです、頑張れます。
そんで、今年はばっちり踊っちゃるけん!
ってな、気持ちです。

人生何かに夢中になれること、オススメです。
で、興味はあるんだけど、気持ちがそこまで高まらないあなたへは、
森絵都さんの『DIVE!』という本を是非に。
努力の先にしか見ることの出来ない景色、とってもいいものですよ。


コラムニスト●プロフィール
……………………………………
赤松亜美(あかまつあみ)
北海道在住

連載コラム142 from 東京

日本の選手が言ってるコメントを聞くと、審判は、メジャーより日本のほうが、正確らしい。WBCで
西岡の大ちょんぼもあった。メジャーのほうが、日本より審判の権限が強い。判定を受けて、ちょっと
嫌な顔を見せただけで退場になったりする。

野村さんは、○リーグのほうが△リーグより、面白い審判が多いといってた。ピッチャー交代をつげる
と、今日は調子いいのになんで?・・なんて嘆いてくれるらしい。

審判だけでなく、どの世界でも、権限を持ちすぎるものは、実力が落ちていくものらしい。もっとも、
普通は、人間が絶対神化しないように、ヘビにマングースのような存在が現れるもののようだ。監督で
いえば、ミッチーの存在がそうだろう。

松本さんも、いくら映画祭にまぬかれても、これから芸人仲間の態度が変わらず尊敬してくれないとい
う修行が待ってるんだと言ってる。その方がいいと思うけどね・・

権限を持ちすぎると実力が落ちるわけだから、浅野さんも、アメリカやカナダに評価されたといって喜
ぶ必要ない。

まあ、人間も、自然界で力を持ちすぎた感じもするわけ。アヤワスカって南米シャーマン直伝の薬草を
飲むと、ヘビの幻覚というか、大蛇を必ず見るとハンコックがいってる。誰が飲んでも見るといってる
ところがすごい。(他のシャーマンは必ずしも幻覚を見ないといってるが)もっとも、腹を壊したり、
気が狂ったりして病院送りになる観光客もいるらしいから、現地に行って面白半分で飲むのはやめろと
国の上の人もいってた。アヤワスカは意外と有名らしい。

よく荒又さんが訳すウィルソンの本で、誰かも、アヤワスカを飲んで現れたヘビに「おまえなんか、た
かが人間にすぎない」といわれ、それがどうやっても幻覚に思えなかったらしい。それをきっかけに、
世界の神話を調べると、偶然にも、世界各地でヘビにまつわるエピソードばかり出てくるんだと。

DNAを発見したワトソンというのも、このアヤワスカを飲んでから、それを発見したらしい。写真を
みたことのある人は少なくないだろうけど、遺伝子というのは、ヘビが絡まってるようなつくりになっ
てる。今年ノーベル賞を取った人も、染色体の先端に寿命に関係するものがあって、それを発見したら
しい。

科学的に、人間の運命のようなものが高い確率ではじめから決まってることが、わかってきているよう
ですね。松下幸之助も、90歳ころに、9割がた運命が決まってたように思えるといった。60歳ころ
は7割がたといってて、段々、上がっていったようですね。ただし、若いうちからこの説は、虚無主義
にもなるから重く考えないほうがいい。朝、なにを食べるかなど、当然、意思にまかされてる。

日本にも、白ヘビが幸運をもたらすという話は、聞いたことがある。松下幸之助は子供の頃に、白ヘビ
をみて、白ヘビをいじめた子供たちが、祟られたという。

聖書も、ヘビにだまされるところから物語がはじまる。世界の伝説で、ヘビが悪魔的ととらえる地域と
、天使的なものととらえる違いがある。ターミネーター2も、最初、ターミネーターが、天使なのか、
悪魔なのかわからず、ヒロインが逃げ回る。

ヘビが天使ときまってしまうと、人間がヘビを可愛がりすぎ、撮りあさることで、絶滅してしまう。キ
リストも、当初、悪魔といわれていたように、世の中は両極端な見方が出てくることで人間が完全な神
にならないようにうまくできてるのだろう。こうすれば必ず天国にいけると決ってたら、そのとおりマ
ニュアルに従う人間の精神が、どれほど劣化するかわかる。

僕も、大蛇が木の上から見下ろしていて、ぞっとしたんだが、いつのまにか布団の中に入り込み、足に
からみついてじゃれてるという夢を最近見た。

僕も、アヤワスカを試したくなって検索したら、アヤワスカが小瓶で2500円かそこらで売ってる。
こんなに簡単に手に入るのかと思って、早速買おうと思ったが、もう少し検索していろいろ調べてみた
ら、アヤワスカに騙された人の記事が写真つきで載ってた。こういうマニアックな事実情報があるのが
ネットのありがたいところだね。

その人がアヤワスカを買って飲んだら、ブランデーの味がして、まったく気分に変化がなかったという
。(本物は吐き気がするほど気持ち悪くなるという)

小瓶のシールをよく見ると、成分表示で中にアヤワスカが入ってるとは書いてない。単なるアヤワスカ
という商品名なだけなんだと。だけど、いつみても品切れ続出してるそうで、なかなか買えなかったし
、自分のようにだまされる人は多いんだろうなんて書いてあった。

アヤワスカが、体を蝕むのか知らない。現地のシャーマンは、神の薬として崇めている。ただ、いま日
本で話題の覚醒剤の問題は、30年前のアメリカでも、ブームになってたらしい。ハックスリーが、メ
スカリンを使って恍惚感のようなものを味わえると本にして、仲のいいクリシュナムルティが、反論し
てる。薬は、遅かれ早かれ悲惨な結果になると。

ヘビが人間を作ったという説は、聞いたことないけど、人間を宇宙人が作ったという説は昔からある。
巨匠が作った2001年宇宙の旅のビデオを見て、退屈なだけでウトウトしてしまい意味がわからなか
ったが、解説によると、宇宙人が人間を作ったということを訴えてるらしい。トムハンクスも、生涯で
もっとも衝撃を受けた映画といってる。出来てから20年後くらいのコメントだから、本音だろう。マ
トリックスなんかも、宇宙人が人間をつくる映画らしい。エハンデラヴィも、そういってる。

進化論というものだけが頭に入ってる日本人には、笑っちゃう人も多いだろう。だけど、考えてみれば
、そういうことを学校で習ったというだけで、知識が頭に入ってるだけのことで変わった瞬間は見てな
い。猿と祖先が同じなど、どうやっても思えない人もいるかもしれない。ただ、司馬さんもいうように
、そういう疑問を起こす子供は、先生に煙たがれるだろう。太田さんも、舌鋒が鋭いようだ。奥さんが
社長だけど、ダミーなのかな?

ただ、アメリカとかになると、いまだに聖書のいう神が人間を創ったということが信じられていて、た
やすく進化論にふれられない地域もあるらしいですね。進化論がはじめてでてきたとき、あざ笑った人
も多かったろう。あざ笑われるならまだしも、トカゲとか、猿の先祖から人間が出来上がったなどと口
にするだけで、人間を侮辱してると、殴ってくる人間もいたろう。宗教の中には、人間が動物に生まれ
変わるといってるのもある。

亮くんも、18歳であれだけゴルフがすごいというのは、前例がないでしょう。前世もゴルファーだっ
たんだろう。前世は小松原三夫さんあたりかな・・

なにが人間を作ったのか知らないが、うまくできすぎてるとは思うね。自然に人間というものが出来上
がってくることこそ、信じられないという思いがあるわけ。緻密に観察するほど、人間の頭脳をはるか
に超えた存在が作り上げたゲームみたいなものが出来上がってるような気がする。その人生ゲームをみ
て、人間が自滅するのを楽しんだりしながら、からかってるんじゃないかとも思うわけ(笑)

地球という大水槽の中で人間を買ってる生物がいるという感覚は、おもしろいね。そういえば、鳩山さ
んの若い頃の風貌も、ちょっと普通でない。松下幸之助とか、江川さんの耳も、普通でない。

しょこたんや、ゆうこりんも自分の国はここでないといってる。バレンタインも、異国で、それも愚○
隊をひきいて、よくここまで長く続いたと思う。西岡みたいなのは、意外とキャプテンになるとまとま
ってきてやるんだろうな。門倉は、毎日、キムチだろう。キムタクを玉木さんが抜いたらしい。

秦野君は、カナダで頑張ってるようだ。

その存在が最終的に何を考えてるのかまで人間が見抜くのは無理だろうね。ゲームを解明していけばい
くほど、突き止めれば突き止めるほど、摂理が完璧というか、そういうものをシャーマンや聖人たちは
、いちはやく見抜いていたわけだろう。

ものすごい精密なワナがあちこちに仕掛けてあって、たぶん、大人になるほどそういう精密なワナのか
らくりが見えてくる仕組みになってるんだろうね。

王シフトというのも、王の打球がほとんど右にしか飛ばないってことで、守備が右よりの体制になった
。それで流し打ちすれば、ヒットの確立は上がるんだけど、王は、それがワナだと気づいたらしい。考
えた人も、そういってた。はやくワナに引っかかってくれないかと。流し打ちをするようになって、フ
ォームを崩してくれるのが狙いだったんだと。宮里藍なんかも、アメリカに行って、そのワナにかかっ
たらしい。

キリストが、あなたがたは髪の毛一本まで天の父に数えられてるといったのも、老子が、天網かいかい
網の目のように整然と人間界のルールは整ってるといったのも、同じことでしょうね。ダライラマに聞
いてみたいですね。

クリシュナムルティも、自分は何者かに操られているんだが、それは絶対にいえないと遺言めいたこと
をいった。

ハリケーンカーターというボクサーが、菅谷さんのように間違って刑務所に何十年も入れられたんだけ
ど、クリシュナムルティの愛読者だったらしいですね。映画にもなった。デンゼルワシントンが演じた
んじゃなかったかな。

僕らくらいだと、物をみる網の目が、まだ粗いというか、いろんな現象を見ても、不公平だと思ったり
、緻密にできてないと思って嘆いたりすることが多い。

かといって、なんで宇宙人が、これだけの手間かけて、原始人から何百万年もかけて人間をつくるのか
とも思うわけ。また、僕らが共通してもってる目つきの悪い宇宙人像の見てくれも悪い。蛍原様みたい
・・こんななるなら進化しない方がいいと思ってしまう。宇宙人が人間を作ったという説はSFなら面白
いけど、事実といわれると、ちょっと腰を引いてしまう。

こういう視点からみると、宇宙映画なんかも、まだまだ面白いもの出来ると思うけどね。そういうの、
アメリカが得意そうだけど、停滞してきたというか、派手な仕掛けとか、映像のいろんなものは、進化
してるんだろうけど、ストーリーが停滞してるような気がする。

誰も言わないけど、マーチンだって、一番面白かったのは、スクリュードライバーなんで、あれはいっ
ちゃってるような人間が、おかしく描かれてた。どうも、巨匠とかいわれるようになるほど、実力が落
ちていくというのが、一般的な傾向らしい(笑)

こういうものは、僕がいうまでもなく、常識的な考え方でしょう。それでも若い人なんかは、こういう
真理をはじめて聞く人も多いんじゃないかな。ほんとは、自分で確かめたほうがいいんだけどね。それ
で、他の人と話して、まったく意見があったときに、「やっぱりそうだよな」って、目が大きく見開い
て友達になれたりするわけだから。めったに意見が合わず、こんな見方をするのは自分だけかとさびし
い思いをしてるほど、同じ見方をする人間が現れたときの喜びは変えがたいものだろう。

テレビで、類人猿の進化をなぞったものとか、フリーメースンのことをやってると、芸人が眠そうな顔
をして見てるのがわかる。

いま話したような話題に興味を持つ人間は、少なくなってるんじゃないかな。いるとしても、盲目的と
いうか、UFOにしても、昔、ある若者が、NASAが宇宙人情報を全部隠してるといってた。いまは
知られた説になってるけど、当時は斬新で、キチガイと思った。この説も、わからなくないけど、いま
の技術でUFOみたいな飛行物体、地球でも十分作れるんじゃないかな。なんで、みんな地球外からく
るとばかり考えるんだろう。

コリンウィルソンによれば、ユリゲラーも、3歳の頃に、眠くなって宇宙船の光で目覚めたんだと。宇
宙人にプロミングされたらしい。


コラムニスト●
…………………………………………………………………
森田益郎

連載コラム144 from 東京

草食系、肉食系とかいうのを聞くと、書く気がなくなるね。見下ろしてるわけじゃないけど、ここまで人間判断法もアバウトになったかと(泣)下から見上げられたりするのが、嫌いな人間なんだけど、さびしいね。

天功さんに、どうすればいいのか聞いてみたいね。マジックかけてもらいたい。これまで人類経験したことない立場に立たされてる僕の気持ちがわかるかねえ。

珍しくエディマーフィの映画がやってたけど、やはり僕にはこういう笑いが合うね。下が上の人間を見下ろすような笑いが・・これは、一人の型破りな黒人刑事が、ジョークと仕事の実力で硬直化した組織の人間関係を変えていくんだけど、やってることがこれと同じっぽい(笑)適度に下ねたを入れて、人間関係をほぐしたりして。それでも、いってる本人は、有田さんみたいに、そういうものに翻弄されてない。言行不一致がいいんだね。金のためでもない。マーフィは、下ネタを人を動かす道具としか思ってないんだな。

ああいうのが人間味とか、宗教の基本だと思うよ。いま、組織が硬直化して、下の人間が上にちょっと物申せば、首になって次に行く場所もない。そうなると、やめられない恐怖しかないというか。こうなってくると、どんどん人間の頭が硬直化する。冷たくなってくる。

そういう意味で、民主の組織の動きの見せかたは、自民とは違う。大臣同士でけんかしてたりするけど、上同士がけんかすると、下は元気が出てくるもんですね(笑)けんかが、建設的なもののためならば・・。

どうしても、組織内でナアナアになって、どんどん硬直していって、現実が見えなくなる。肩書きが上の人間は、仕事が終わってからも、それをひきずって、自分が上の人間のように思えてくる。

だから、ここで偉そうにいってるけど、逆に悪口いってくれるのもいいといつも言ってる。カウンセリングでも、レベルの高いものは、そういう腹の中で思ったことをバンバンいわせるようだ。そういうものが言えない環境が続いて、人間の心や体がおかしくなっていくわけだから、逆に、どんどんいわせてやる。

ただし、レベルの低い悪口ばかりいっていてて、いつまでも本人が気づかないとなると、よくないわけ。野村監督も、愚痴のレベルがいつまでも上がってこないなんてぼやいてたけど、最後は2位まできた。金田さんは1位以外2位も6位もおんなじだなんて、厳しいこといってたけどね。

あの鉄平とかいう野郎・・なんてコケにされてたけど、ついに首位打者とったからね。選手も育つというか。そういう風にコケにされたから、僕も名前覚えてた(笑)コケにされるのも、わるいことばかりじゃない。鉄平という名前が珍しいというのもあるけどね。

三平さんも、上司に「さんぺい」って呼ばれてて、知らない人がやりとり聞いて、下の名前と間違われてた。悪い過去があったけど、情に厚いというか、仕事も出来るし、謙虚だし、ナイスガイでしたね。
もうちょっとジョークのセンスがあれば、和製マーフィーになれるでしょう(笑)

まあ、野球通がいなくなると、解説も、新庄みたいな方がマシってこともあるだろうね。広島の野村さんも、解説○まらなかったけど、監督としてはどうなのかな・・。また、そういうのとは違うだろうから。新庄も毎回はいやだけど、1年に1回くらいならいいんじゃないの。清原といいたい放題だったな。あれが桑田だと、また違ってくるんだろうね。清原と桑田が飲みに行っても話しが合わなそうだね。


立浪は、横浜あたりで気楽にやったら、3000打てたんじゃないか。

いないほうが生の野球の感覚がつたわってきて、まだいいんじゃないかって思うこともある。解説がいるときといないときと、どっちが視聴率いいか・・いないときのほうがよければ、安上がりだろう。さすがにラジオじゃ困るけどね。父親ともよく話してたけど、ここで一点が欲しいですね、ねんて当たり前なわけでね。

ピッチャーでずっと0点で抑えてきて、解説者が、このピッチャー調子いいとかいいだすと、急に打たれたりする。さすがに中畑は、そのことに気づいてたけどね。まあ、野球ゲームの解説までやってるくらいだから、解説なんてどうでもごまかせるんだろう(笑)

知らない人もいるだろうけど、テレビゲームの野球で、堀内と中畑が解説やって、このピッチャー切れがいいです、なんてしゃべってる。調子の悪いバッターのときは、ツボにはまりましたねとか、状況に合わせて解説してくる。そのうちテレビも、そういう解説ができるようになるんじゃないか。機械にやらせるというか。科学の進歩って、すごいというか、ゲームの中の選手の動きとか、フォームまでそっくりだからね。

ゴルフの戸張消さんってプロゴルファーじゃないんでしょ?あのプロを見下ろすような解説で、よくここまで来ましたね(笑)話し方も偉そうっていうか、子供心にこの人は、なんなんだって思ったけどね。

唐沢さんが瀬島隆三役をやってるけど、あの方だって、11年かシベリアで抑留されてて、戦争のときはエリートだったから、人間が肩書きでしか見えなかったらしい。地位が高いということは、そのまま人間性も高いってことだと。それが、そのシベリアの体験で、エリートが、仲間を売ったり、無様な人間性をさらすのを見て、人間観が百八十度変わってしまった。城野という人が、シベリアの時の瀬島さんの変わらない態度には脱帽したというけど、むしろ、そういう人は少ないのかもしれない。

いま、肩書き、年収でしか人を見れないのが、ほとんどじゃないかな。よけいな見方の癖がつくと、上司からなんとなく嫌なやつだと思われたり、適応できないから、余計にそうなってくると思うね。

これは古い瀬島さんの人間観なんでね。新しい瀬島さんになって、ようやく天国への入り口に入りはじめるってことだと思う。少なくとも、古い宗教の天国はそうだね。そうならないと、キリストが言ってるような言葉にピンとこないんじゃないかな。田村正和さんも、そういうコマーシャルやってましたでしょ?古い田村と決別して新しい田村になるって・・

トルストイの若い頃と年取ってからの幸福観が逆になったというのも、ここなんだね。宗教でいう再生も、そういうものだと僕はとらえてるけど。僕にとって、いまの小説がつまらないのも、生まれ変わる前の人が書いたようなものばかりだからと思うよ。

ソルジェニーツェンのガン病棟には、肩書きでしか病院内の人間関係が見えない看護婦が出てくる。

偉そうにいう僕も、昔は、飯田の高校は野球は強いけどバカばっかりとか、そういう見方をしてた時期があった。やたら、偏差値に詳しいというか・・

だけど、こういう話題に入ると9割の人は嫌がる(笑)やっぱり現代人は、生まれ変わる前の人が書いたような小説やマンガが好きなようだ。だから、こういう話題は危険水域にはいってくるんでね。僕が映画をよく見るようになったのは30歳近くなってからだけど、なかなかいい映画だなっていうものでも危険水域がわかってきた。そういう映画は、おばさんたちが、「思ったのと全然違ったはねえ」なんて嘆きながら映画館を出てくる。カンヌの息子の部屋という映画のときが、そうだった。

クリスマスキャロルなんかも、そうじゃないかな。巨匠ディケンズの大ヒット名作ということで、話題性でどうかとなるけど。現代、危険水域といえば言えなくもないストーリー。金の亡者、守銭奴が、みんなに嫌われながら、改心していくって話だったと思うけど、僕ですらよく覚えてない。

人間不信なわけじゃないけど、かなり極端にいえば、いまは守銭奴にならないと尊敬されないような世の中だから(笑)

コーエン兄弟のティムロビンズ主演の映画も、そういう類の映画だろうけど、売れなかったろう?

大沢さんも、調子いいみたいだね。最終的に戻ってくるの?

あれは、確かに現代医が江戸にタイムスリップするということで、いろいろ面白いテーマが出そうで、見よう見ようと思いつつ、まだ見てない。もっとも、綾瀬はるかさんが出てるから、好調なのかな?

運のよしあしにしても、神に祝福された人というのは、現代人が思ってるものと全然違うはずなんでね。宗教団体に無縁の僕がいうのもおかしいけど。むしろ、神に祝福された人というのは、運が悪いように見えるかもしれない。紙一重と思うけどね。

運がいい悪いとは、どういうことなのか、デビ夫人が催眠術かけたら、もこみちくんみたいになっちゃうんじゃないかな。もこみち君が、急に変な顔になっちゃうコマーシャルあったでしょ。あれくらいの衝撃あると思うよ。

エディマーフィーの映画は見直したというか、若い頃には、とらえられなかったけど笑いの王道いってると思うよ。いま流行ってる笑いというのは、マーフィと逆の上が下を見下ろしてるようなものばかりだから。社会全体が、格差をつけて上にいって差をつけて下を見ることで、幸せな気持ちになれるというように作り上げた。だから、奇麗事をいっても、ぜんぶ建前になってしまう。

だから、下のやつらより恵まれてるとか、満足感に浸ってるだけで、上はそこから先に進まないわけでしょ?上の人たちのためにつくられた宗教もあるから、どっちが正しいのか知らないけど。

寄付してるからいいというけど、それがまた半端な安心感というか、傲慢さを生み、天国から離れていくこともあるんだろうね。7割の財産を寄付するなら、別だけど(笑)貢献度も経済的な指標でしかとらえられないというか。もちろん、そういう行為は尊いわけだけど。僕がいってるんじゃなくて、キリストとか、昔の人が、そういうこと言ってるんでね。

貧乏がいいといってるんじゃない。そうなれば、また逆の差別になる。ただ、昔の宗教って、内面世界を問題にしてたわけ。内面をきれいにするための行為だったわけ。人間が他人の内面世界を見るのは難しい。みなさんお得意の顔じゃ人間はわからないと。だけど、神様には、すべて内面世界が丸見えだっていうのが前提だった。いいことをやってるように見えても、不純な動機かもしれない。だから、同じことをやってるように見えても、人によって罪が違うというわけ。だから、生粋に宗教的な人は外側の礼儀以上に内面世界をどうするかに一生を費やしたんだと思うよ。

くさなぎの、笑いがガンにいいという理屈はわかる。ただ、肉体によくて、魂によくない笑いっていうのもあるようなんだね。昔の宗教は、そういうものまで説いてた。

おらは死んじまっただあ。天国いいとこ、一度はおいでよ。酒はうまいし、姉ちゃんきれいだって、知ってるかな?そういう天国もあっていいけど、キリストや釈迦の天国と、ちょっと違うみたいなんだな。悦びと快楽は違うんだと。

良君なんかも、ゴルフの枠を越えたスターになりつつあって、生粋のギャラリー以外ランバダ系まで、けしかけてくるようになって、マナー悪くてイライラしてるようですね。というのは、40歳越えてもできるようなスポーツで、10代でこういう選手が出てくるのは、異例なんでね。

シロウト目から見て、プレイ中の笑顔が少なくなってから強くなったように見える。だけど、いらいらしても、ノビノビしないというか、プレイに悪い影響になってくるはずなんでね。それで、内面の荒馬を、どう手なずけるかで、いろいろやるようになるわけでしょ。宮本武蔵とか、昔の武道家は、そうだったんだろう。あの人も、内面に激しい荒馬を飼っていた。

ナアナアに見過ごすとか、そっちにいってしまう。ナアナアも必要だけどね。内面の馬のおちんちんを取ってしまうことで、安易な方法で大人しくさせちゃう。だから、モンスターが生まれない(笑)

スポーツでも、こういう悪感情の荒馬が暴れだしたときに、飼いならすための修行をやってきたような人のプレイは、スポーツの域を超えるというか、一味違うと思うね。金本なんかもそう。一度だけだけど、火の業に行った。だから、もともと精神的に弱いような人が、そういうことをやってきたとき、もともと強いというか、悩まなかった人は、かなわない。

体の健康法も、発明するのは、体がひ弱だった人が多い。オリジン弁当も、創業社長が胃を壊したとかで、胃に負担をかけないような健康なものばかりを集めてという発想になって、健康的な食材ばかりを集めた。

王も、そういう内面世界の悪戦苦闘を日記に書いていた。ゴルファーなどは、みてるこっちが、ため息をつくようなミスショットをしても、すぐに切り替えないと、どんどんおかしくなっていくというか、よくああやって淡々とプレイできると思うけどね。


コラムニスト●
…………………………………………………………………
森田益郎

連載コラム250 from 北海道●映画・カムイ外伝

「カムイ外伝」が実写版の映画となって返ってきたが、
この作品、漫画「カムイ」になじみ深い人でも、十分に満足を与えてくれる作品だ。
「カムイ」と言えば、原作者は白木三平さんだが、私にとっては漫画で読んだ「カムイ」より「サスケ」の方がより印象深い。
子供の頃にテレビ漫画で親しんだ「サスケ」を欠かさず見ていたからだと思う。
「サスケ」も「カムイ」も子供向けにというよりは、アダルト向けだ。
忍者ものの時代劇漫画という設定も、テレビ漫画としては異質だが、抜け道のない過酷な状況で、主人公は追われ、闘い、裏切られ、孤独でありながらも、決して生きることを諦めない強さに心が打たれる。

思い返せば、私の憧れの始まりは白木さんの漫画が原点だったように思う。
「カムイ」や「サスケ」にそれでも生き抜こうする強い精神に感銘し、仕事人の梅安、ジャパンアクションクラブ全盛期の娯楽時代劇シリーズ、私は忍者や裏家業に生きる人々に、ますます強く惹かれるようになっていた。

ともあれ、「カムイ外伝」は、全ての役者らが300%の力を注いでいる、そんな風に感じるほどである。
主役の松山ケンイチは、クランクインした一月後、撮影中にケガに見舞われため、やむなくスタッフは解散している。
だが、それから五ヶ月後に再クランクインしてからは、酷暑の沖縄ロケを乗り切り、見事に映画は完成した。
スクリーンの中の松山ケンイチは、カムイそのものだ。
なんの違和感もない。
むしろ、見ているこちらが身震いするほど息もつけない名演技だ。
いや、名演技という言葉が相応しいかどうかも疑わしくなる。
彼らは、演技というより役そのもの。
だから、私は映画に引き込まれ、恐くなったのだろう。

残虐なシーンの連続に、見ていて思わず顔を背けてしまう観客もいたかもしれない。
しかし、この映画のメッセージは意外にシンプルだ。
逃げろ、そして生きろ、生き抜けだ。
監督の崔洋一氏は、つい先頃まで、自己を見つめることが極端に抽象的で観念的な時代には、闘うというよりは、何でも背を向けて避けてしまおうという空気があったけれど、いま時代の枠組みは大きく変わりつつある中で、みんなが逃げきれなくなってしまったし、自分たちとは全然関係ないと思っていた物事の中に、いつの間にか巻き込まれて、そうすると向き合うしかない。
それは「カムイ」の姿と重なる気がした。
だからこそ、逃げろと言いたいし、そのために生きろと言いたいとコメントしている。
確かに崔監督の言う通り、いまの時代だからこそ、「カムイ外伝」は人々に訴える力がある。

主体はあくまでもアナログにこだわり続けて、表現出来ない部分にだけ、CGを織り込んだそうだ。

この映画の見所は、何と言ってもカムイ・松山ケンイチのアクションと名演技だ。
だが、それに負けず劣らず全ての役者人に喝采を贈りたくなる。
スガル扮する小雪や、サヤカ役の大後寿々花は素晴らしいし、サヤカとカムイのツーショットでは、テレビドラマ「セクシーボイス アンド ロボ」の二人が江戸時代にタイムスリップした想像まで働いてしまう。
この二人の絡みはとても好きだなぁと思った。
とても好感が持てるし、大好きである。
小林薫も佐藤浩市も、そして渡宗のリーダー役の不動は伊藤英明が演じていたのだが、これが迫真の演技だった。
すんげー、こわー、これが正直な感想。
でも、すんごい恐いのに、かっこいいんですよね。
そこが素晴らしい。

で、この作品に出演していた世界的ダンサー森山開次さんは、何処に出ているのかと言うと、渡宗の一員、トベラという役所です。
狡猾そうな顔つきで、柔軟で美しい筋肉におおわれた身体で、見事な舞踊を披露します。
やはり踊っちゃいます。
素晴らしいです、素敵です。
もちろん、セリフもちゃんとあります。
見事に忍者役に填っている。
ブラボーです!

「カムイ外伝」、パワーに溢れてます。
パワー貰えます、映画を見逃したという方は、是非DVDで。
そんで、原作の「カムイ」と「カムイ外伝」も是非に。

コラムニスト●プロフィール
……………………………………
赤松亜美(あかまつあみ)

連載コラム132 from 台湾

台湾のプロ野球は日本のものとは大きく異なり
ある意味「アットホーム」、悪く言うと「いい加減」
な雰囲気が漂っている。

別に台湾のプロ野球を貶しているわけではない。
筆者は実は台湾のプロ野球ファンであり
近くの球場にも何度か足を運んでいるほどなのだ。

選手がミスをしてもファンは寛大。
台湾語で野次をとばしたりする「いなかのイベント的」な
独特な雰囲気が台湾プロ野球の醍醐味だと思い
応援しているのである。

今年は統一ライオンズが優勝し、
統一グループが経営する7-11では特別セールが行われた。

しかし、そんな盛り上がりを潰す事件が起こった。
日本でも報道された「八百長」疑惑である。

初めてではない八百長報道
今回発覚した八百長により
10月27日、元選手と賭博関係者ら6人が逮捕された。

その後、現役選手が続々と検察当局に聴取され
選手を追い掛け回すニュースが連日報道されている。

実は台湾のプロ野球八百長疑惑は、今回が初めてはない。
プロ野球がスタートした20年前から八百長疑惑はあった。
昨年も賭博事件が明らかになっており2チームが解散している。

今回も解散するチームが出るのではないかといわれているが
そうなると、2、3チームしか残らなくなり
プロ野球そのものが無くなる可能性も出てきているのだ。

八百長の何が許せないのか
人間だから賭け事は好き、勝負をやってるなら賭ける。
それに便乗して台湾やくざが勝負をコントロールする。
どこにでもありそうなシナリオ通りなのである。

10年ほど前には選手がやくざに監禁され
銃を突きつけられるという物騒な事件もおこったが
正直誰もが、
「メジャーリーグだって多少なんかあるんじゃない?」と
許してきたふしがあった。

とはいえ、応援してきたチームや選手が
トレーニングもそこそこ八百長で稼いでいたと知ると
しらけるのは当然のこと。

よく見ると体型も台北市内いたるところで行われている
道路の土木作業員の方が「よっぽど鍛えられた」体をしていると
思ってしまうほど、野球選手のくせにダレているように見えてくる。

ある意味夢を売る仕事なのに「あまりにもガッカリ」させられる。
この点が一番、台湾人は許せないのであろう。

野球への憧れ
実は台湾人の子供たちはあまり野球をしない。
そもそも運動をあまりしないのである。

国民小学校で行われる体育の授業は1年生でたったの1時間だけ。
3年生になって、やっと週2時間に増える程度である。
プールのない学校も多いため泳げない人も少なくない。

基本的に運動よりも勉強が大事であり、スポーツはポピュラーではないのだ。
スポーツをするのなら少しでも評判のよい安親班へ投資した方が
子供の将来のためと考えるのである。

そのため、野球のルールを知らない人が多い。
球場で観戦している人の中にも「実はルールなんて知りません」という人がいる。

台湾において、そもそも野球とは「才能のある人だけがやればよい」という程度。
そんなものなのである。

日本のプロ野球やアメリカのメジャーリーグで活躍する台湾の野球選手も
年々増えているが、
誰もが、野球って「お金儲けになるんだ」ということに繋げて考えているように
思われる。

野球=お金。
その考えがなくならない限り、八百長はなくならないように感じてならない。
















写真はモダンな建築物も多い台北北部地区です。

コラムニスト●プロフィール
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岩城 えり(いわき えり)

1971年12月東京生
オーストラリアで学生時代を過ごし
アラブ首長国連邦・シンガポールで就職
結婚し帰国したものの夫の転勤のためすぐに渡米
2005年12月より台湾在住

2009年11月1日日曜日

連載コラム249 from 北海道●THIS IS IT

マイケル・ジャクソンが死んだというショッキングなニュースが
世界中を駆けめぐってから、早4ヶ月。
ついに、「THIS IS IT」の映画が公開された。

忘れもしない6月25日。
私はこの信じがたい訃報に耳を疑い、混乱と動揺の中で息を潜めて
ニュースに齧り付いた。
CNNは世界中のニュースを後回しにしても、マイケルの報道を
流し続けた。
イランの暴動やアフガニスタン情勢より、連日マイケルだった。
50歳という若さでの死。
ロンドンコンサートを数週間後に控えていた彼を想像しても
この死は未だに信じがたい。

世界中に生中継されたマイケルの追悼式では、彼の生を祝う会と
称したものの、その全容は全てが哀しみに満ちていた。
マライヤ、ライオネルリッチーが歌い、スティーヴィー・ワンダーが
「神は私達がマイケルを愛し必要とするより、もっとマイケルを必要
とした」といってから歌った時は、本当に堪らない気持ちになった。
ブルック・シールズは、涙を必死に堪えながら、マイケルとの
楽しかった思い出と彼の純粋で無垢な繊細な心に触れた。
そして、ジャーメインの「スマイル」。
マイケルが一番好きだったチャップリンの主題歌をジャーメインが
胸を詰まらせながら歌う姿には、苦しいほど哀しくなった。
アッシャーの歌。
ジャネットの傍らでパリスが発した言葉。
ステイプルズ・センターの会場内に参列した人々は元より、センターの
外に集まった沢山のファン、そして私同様にテレビの前で、パソコンの
画面で、マイケルの追悼式を見続けた世界中の人々のとてつもない
深い哀しみや絶望、嘆きを、この五感で感じてしまうようだった。
言うまでもないが、私はあの追悼式を見た時から数日間寝込んだ。
全ての気力が削がれ、哀しみの淵から這い上がることが出来なかった。
布団の中で幾日も過ごし、涙は枯れることなく、心はどん底だった。
なぜ、彼は死ななければならなかったのか・・・。
そのことだけが、頭の中でひたすら繰り返された。
食べる力も、何かに心を傾けることも憚られ、そうして私は
ようやく5日目になって、少しだけ冷静さを保てるようになった。
今でも、マイケルの死を思うと堪らなくなる。
それは、マイケルの純粋なファンなら、当然なのだろう。

私はマイケル世代に育ったひとりでもある。
テレビの深夜枠でMTVやベストヒットUSAが放送された
頃、リアルタイム
で、テレビに齧り付いたものだ。
マイケルの「スリラー」のミュージックビデオの凄さに度肝を抜かれ、
夢中になっていた。
追っかけではない。
熱烈なマイケル命と言い切れるほどの徹したファンではない。
だけれども、彼の歌に打ち所のないミュージックビデオに心から
夢中になったいちファンだった。
「ウィ・アー・ザ・ワールド」が配信され、その愛のある行動に涙
が溢れた。
そして、次の日にはレコード店へ走り、「ウィ・アー・ザ・ワールド」
のアルバムを手にした時、自分もこの企画に賛同できたことに
とても誇らしい気持ちになったものだ。

彼が生涯で自分の半生を書き綴った本では、彼の本音が余すところ無く
書かれている。
それが全てだ。
その本に書かれてあることが本当で、彼を中傷する全ては紛れもない
偽りである。
ファンだけは、そのことを知っている。
だが、世の中というのは、非道なものだ。
スターの階段を駆け上がれば駆け上がるほど、マスコミは彼を追い掛け
回し、あらぬ記事を書き立てて世間を騒がせ、彼を陥れようとした。
それらには、嫉妬ややっかみ、偏見といった醜い感情がみなぎっている。

映画「THIS IS IT」は、マイケルとツアーに関係者全ての人々が、
このツアーにどれほど力を注いでいたかを知る貴重なドキュメンタリー
映画だ。
だが、スクリーンから伝わるマイケルの、関係者の思いが篤いだけに、
客席のこちら側は、苦しくなる。
辛くなる。
この人たちは、いったいどれほどこのツアーに掛けていたことだろ
うかと。
マイケル自身は元より、選ばれたダンサー達。
コーラス隊。
ミュージシャン。
舞台関係者。
衣装係。
大道具係。
そして、「THIS IS IT」の監督でもあるクリエイティブパー
トナー。
そして、マイケルの才能を引き出し、友だったクインシー・ジョー
ンズも。
そして・・。

マイケルの訃報によって、私達がもっとも憎むべきことがあるとしたら、
それは、ハリウッドに蔓延するセレブ達専属の医師と名乗る人たちだ。
彼らは、医師免許を取得しながら、セレブ達の金にたかる寄生虫で
もある。
そういう状況が、今回の哀しい事件を引き起こしてしまったのだろう。
マイケルは薬物中毒ではなかった。
その彼に、睡眠薬を与え、過剰摂取させて死に至らしめた。

マイケルはこのツアーで、環境破壊を4年間で食い止めようという
メッセージまで伝えようとしていた。
彼の愛に感謝だ。
マイケルと同じ時代に生き、マイケルの歌と共に過ごした日々を
幸せに思う。
誇りに思う。
マイケル、ありがとう。
私もあなたを愛してます、永遠に。

コラムニスト●プロフィール
……………………………………
赤松亜美(あかまつあみ)
北海道在住

連載コラム143 from 東京

いい加減に書いてるようで考えてるというか、私情を入れたくないというのはあるね。というより、私 情が入るスキないと思うよ。背後霊を信じきってすべて任せるつもりというか、どれだけ私情が抜ける
かが勝負だと思ってるわけ。個人的に好きだとか、嫌いだとか、そういうものは、これまで一切書いて
ないと思うけどね。

気に障るかもしれないけど、ついに野村さんやめて、いよいよ野球も他のスポーツと同じものになりつ
つあるのかな。福盛を褒め上げてなかったのが、後悔だな。あんな負け方したら、次どうやっても勝て
ないというのは、わかる。広岡さんも、巨人とのシリーズで、3勝2敗で追い込まれて、選手を集めて
催眠術にかけるというか、田淵も、監督の話を聞いてると、劣勢でもほんとに勝てるような気になって
くるといってたけど、あれじゃ催眠術にかかりようなかったんじゃないかな。

清原の監督業も見てみたいけど、存在感が強すぎるというか、親分肌だけど、怒ったらシャレにならな
いだろう(笑)ベンチに清原が座ってるだけで気になってしょうがないというか。土橋さんとか、大沢
親分も、身内の選手を蹴り上げてたけど、清原がやったら二度と立ち上がれないんじゃないかな。

古田なんかも、選手件監督なんかやったけど、王がいうには、野球人生で後悔したというのはあまりな
いけど、唯一あげるとすれば、選手を引退してそのまま助監督を引き受けてしまったことだったといっ
てた。一度、やめて外から野球を見つめなおしたかったんだと。

大沢さんも走り方みてると、まだ足がよくないのかと思うけど、ヤンキースに残れそうだな・・僕とし
ては、城島と阪神でやっても面白いと思うけど。

もし、これまでに誰かを好きだとか、嫌いだとかここでいってたとしたら、嘘なんでね。ギャル曽根さ
んも、西尾アナとか、馬場アナ、松尾アナとか、好きと思ったら大間違いだから。からかってるわけじ
ゃないけど、向こうだって、僕と会えば、嫌いになるだろう。お互い大人なわけだから、会ったことも
ない人を好きになれるはずないということはわかってる。

11,2年前に、現場仕事で休憩所に置いてあった週刊誌の表紙に写真が載ってた女の子を見て、「こ
の子とならうまくいきそう」なんていって、笑ってもらったけどね。それがたぶん米倉良子だったみた
いで、いま思えば、その判断も間違ってた。

これまでほとんど嘘かと思ってる人もいるだろうけど、そういう意味では全部フィクションなんでね。
ほんとに大事なことは本人に直接いうんでね。野球の監督だって、ほんとに大事なことは選手に直接い
うわけで、マスコミを介在させて遠まわしにいったりしないだろう(笑)

まあ、ここで書いてあるようなことが、どうでもいい本音とまではいわないけど、いかにちっぽけな本
音かを知ってる人が、この世にひとりだけいる・・

それと、みのさんがイチローにいってた悪口は、うちの父親もいってた(笑)意外と感覚が似てるとい
うか、これをいうと身内の悪口を言ってるような気になって、言えないというものもある。

僕は、思われてるほど、世間のことに疎いからね。昔の週刊誌の記事を拾って書いても、自分でも、端
から嘘だと思いながら拾い上げて書いてるわけだから、心配しなくていい。

芸能人も、意外と心配性というか、僕が、週刊誌に書いてあることが、みんなほんとだと思ってると思
ってるわけだろう?

大体、スタローンが、「これが欲しかったんだぜ」なんて女を指差しながら叫ぶはずがない(笑)この
記事について語り合ったときは、爆笑したけどね。確かに、スタローンは、過去もあるし、マッチョで
精力絶倫的なイメージもあるけど、「田中邦衛がそんなこといったら、もっと面白い」なんておまけつ
きで話してたな。例の口元ゆがめながら・・田中邦衛は北海道の朴訥なイメージがあっただけに。

やっぱり、僕も人間がおかしくなってるというか、人間失格とおもうね。わるいお笑いブームの影響、
もろに受けて育った世代だから。

さんまも、谷村さんとテニスやって、谷村さんが、頭に鉢巻まいてて、「向こうのコートでUFOが動いて
るみたいでやりにくいさかい」とかいって、一人で爆笑してたわけだろ。それで、谷村さんが、「さん
まちゃん、そんなこと言っちゃ、ダメダメ。テニスは紳士のスポーツ」って説教された。

ああいうお笑いの流れで善悪の観念を、完全に壊されたというか・・子供っていうのは、教わらなくと
も、ウルトラマンとか、仮面ライダー見て、正義が勝つことを喜ぶ感覚を持ってる。もし、悪玉にウル
トラマンが負けたら、泣くんじゃないかな。そこでブラックデビルとか、たけちゃんマンなんかが出て
、強気を助け、弱きを挫くという主題歌が流れた。そういう自然の健全なモノサシが、ああいう人たち
に壊されたというか。お金は稼いでも、罪はあるんじゃないですか?神様のこと、全然、怖くないです
か?

ニコラスケージが孤独な殺し屋を演じてる映画も、殺し屋が、心の美しい聾唖の女性と出会って、善悪
の感覚に目覚めていく。金さえもらえば、殺す相手の素性などかまわず、シビアに殺していく殺人マシ
ンだったんだけど、渡辺篤郎さんも、そういう役やるのかな?

心の美しい彼女と出会ってから、殺す人間によって感情が動くようになってしまい、冷静になれず、ボ
ロを出すようになってしまう。オーソドックスといえばオーソドックスな映画だけど、もの悲しい雰囲
気で、なかなか美しい映画だった。渡辺謙さんも、意外と悪味のかかったヒーロー似合いそうですね。
ただ、そういう心のニュアンスのことが柱になって描かれてるんだろうけど、鈍った現代人は、ここで
解説してもらわないと気づかないんじゃないかな・・

こういう類の女というのは、自分を守るために嘘をつくのではなく、人を守るために嘘をつく。

ストーカー扱いされてるみたいだけど、ぜんぜん表と裏で違うことが起きてるようなのが鈍い僕でも、
うっすら見えてきた(笑)だから、そういう類の女がいってることを真に受けないほうがいい(笑)人
を守るために、なにをするかわからない男みたいな女だから・・

たけしが、アダルトサイトを見ようとしたら、ロシアのサーバにつながれてて、高額な請求がきたらし
いけどね。メグライアンだったっけ?昔のヌード写真が、やっぱりロシアから流されてて、どうしよう
もないわけだろう。嘘とか誇張が、ウィルスみたいに広がっていくようになったからね。昔は、せいぜ
い、村の中だけですんだけど、いまは世界中に広がっていく。

警察も、大変と思うよ。昔は犯罪者というと、頭が悪いやつと相場が決まってたけど、いまは、株式操
作とか、ネット犯罪とか、複雑な犯罪がたくさん出てきてるだろう。

僕は、こうみえて自分の判断を一切信用してないから(笑)人間が頭で考えることは、長い目で見たら
、ほとんど間違ってると思ってるからね。特に、私情が入るとそうなってくると思うよ。

はじめから、こういうことをやろうと思ったわけじゃないし、野球選手が野球選手になることを夢見て
実現しなければ、ショックもあるだろうけど、僕はそういう類じゃない。勝手に人が夢をつくって、目
指すように指図してきて、いざそっちへ行こうと思うと突き放してくる(笑)

夢だって、生まれてから50くらい変わってるんじゃないかな。まあ、いまの夢は、神の奴隷になりき
ることかな。ただ、目標もなく無造作にいろんな本読んだり、映画見たりして、どうこうというのはプ
ロ級にわかるのかなとは思うけどね。いい右脳レベルの作品じゃないと面白くなくなったというか、そ
ういう変わった体質になってしまっているから、自然に左脳レベルのものは、はじいていくようなコン
ピューター人間というのかな。コリンウィルソンも、超一流の科学者ほど、右脳型というか、直感を重
視するんだと。

だけど、レベルが高い低いというのも、小さいというか、子供には子供の喜びがあるし、実際、僕が子
供の頃に海川に遊びに行って、ときどき母親がひとりで本読んだりしてると、それだけで寂しい気持ち
になったからね。子供っていうのは、やっぱりみんなで一緒に笑ってるのが幸せなわけだから。

いまの僕は、そういうのが、あまり幸せと思えないんだな(泣)そういう幸せを得てきたようだから、
結果的にそうなったんだろうけど。フレージャーが、「アリは、俺の猛烈なパンチを何発も見舞ったお
かげで人間でなくなっちまった」なんてインタビューしてたけど、そういう感じというか、普通の人間
じゃなくなってるという自覚はある。

この前も、たまたま入った古本屋で「解脱の真理」って本をみつけて、絶版の本なんだけど700円く
らいで売ってて、ネットだとみんな4000円以上で、俺って運がいいなと思ったり、アトランス人ト
ートなんて人が書いた世界最古の本なんていうのが、性にあったり。

だから、これもただのブログでいいんじゃないの?メグライアンだったか、アマチュアのブログには興
味ない。私はプロのカウンセラーと話したいだけといってたけど、プロのカウンセラーっていうのは意
外と少ないと思うよ。メグライアンあたりだと、まだまだ感じ取れないかもしれないけど。

そういう類の仕事というのは、他の仕事の年収に合わせようとすれば、詐欺的になってくることも少な
くないだろうから。ほんとに四六時中、人間のことばっかり考えてるというか、普通の人は、有名人に
会いたいとか、友達や彼女と話していたいとなるだろうけど、そういう類のプロは精神病の人間が悪霊
に取り付かれるケースがあるといわれたら、ほんとにそれを確かめるために会って徹底的に調べたくな
るというような類の人だろう。

コリンウィルソンにも、ずっと人間のことばかり考えてたという本があるけど、そういう人だったら、
環境とかあまり関係ないわけでね。道をはずれてくるほど、よけいなものがほしくなってくるんだろう


伸介は、高校時代、ふとしたことでクラスメイトを爆笑させたことで、その味にはまったらしいけど、
僕は、爆笑してもらっても、そんなに嬉しくない。

山田洋次さんも、現代は受験勉強ばかりで、人間を知らないといってたけど、映画界にすすむのも、ブ
ランド志向というか、かっこういいというような感覚で進むのが、多いんじゃないかな。クリエイティ
ブな仕事というのは、格好いいという稚拙な感覚が・・。若いうちはしょうがない面もあるけど。アマ
チュア映画の学生たちのグループと話したことがあったけど、どうもそういうものを強く感じた。腹の
底から人間に興味があるというより・・長島さんでいえば、スパイクをガツンと大地にっていうような
感覚が欲しい・・

コラムニスト●
…………………………………………………………………
森田益郎

連載コラム131 from 台湾

アメリカ現地時間10月15日、全米を騒がす事件が起こった。

コロラド州のフォートコリンズという田舎町で、
「息子がUFOそっくりなヘリウムガス気球で遊んでいたところ、
地面に留めてあったヒモが取れてしまい、飛んでいってしまった」
という通報が警察(911)にあったのだ。

確かに気球は大空を飛んでおり、
「気球から何かが落ちたのを見た」という証言も出たため
男児が落ちた、いや、まだ乗っていると
騒然となった。

気球は長時間にわたり飛んでいたためTV局がかけつけ
カーチェイスのように実況中継された。

あまりにも「予想通り」の展開
全米で実況中継された「バルーン・ボーイは大丈夫か!?」事件。

中継を見ながら誰もが、
「ひょっとして男の子は屋根裏とかに隠れてるんじゃないか」
という考えを抱いていた。

しかし、軍のヘリまでもが出動し地上でも警察が追いかけるなど
本格的に捜索をした。

約2時間後。気球は地面に着陸したのだが、男の子いない。
捜索は引き続き行われた。

ところが、しばらくして両親が「家に隠れていた」と報告。
隠れていた理由は「お父さんに怒られると思ったから」だという。

あまりにもベタな「予想通り」の展開に皆が「はぁ?」と思ったものの、
よかった、よかったと胸をなでおろした。

全ては金のために「やらせ」
バルーン・ボーイの両親はメディアに大注目され、
彼らもメディアに「これまでか」というほど出演。

全米だけでなく世界中で流れる人気トーク番組にも出演し
子どもが嘔吐するほど体調が悪いにもかかわらず
家族揃ってインタビューに答えた。

しかし、そのインタビューの内容は激しく違和感を覚えるものであり
少しでもつっこまれると、アタフタしたり、答えになってない発言をしたり
とにかく「??」が多いものであった。

挙句の果てには「みなが君を探していたんだよ、聞こえなかったの?」
と問われたバルーンボーイが「聞こえた」と答え、促されるように父親が
「何で出てこなかったんだい?」と聞いた時
「だってショーのためだって言ったじゃん」と発言。

両親は「混乱している」とクビをふったが、怪しさ満点であった。

親の役目を果たさぬ両親
実はこの家族は、以前にも「妻を1週間交換する」という
リアリティ番組に出演していた。

エロイ意味での交換ではなく「家事などをする妻」としての母を
交換するというもので、バルーン・ボーイの母マユミが別の家庭へ行った。

カメラは、バルーン・ボーイの家族の日常を追ったのだが、
三兄弟は多動症を疑うほどジッとしておらず
しつけも全くされていない状態。

交換されやってきた女性が「家事は一切しない」という占い師であり
何でもかんでもやるマユミと異なるため、父親のリチャード・ヒーニーは
怒鳴ったり、キレたりとすごかった。

また、父親であるものの子どもと同じレベルで騒ぎ、
短期なためアメリカではタブーとされる「叩く育児」もしてるようであった。

マユミもマユミで、日本語のアクセントのある英語でスラングを連発。
普通の大人ならば決して使わないような酷い言葉で相手を卑下しまくる。

子供にとってお手本となる両親ではなく、リアリティ番組では
「面白いけど、彼が(彼女が)伴侶でなくてよかった」
と見られていたのである。

リアリティ番組が生む犯罪
実はこのリアリティ番組。普通の人が出演でき、
有名になると共に、大金を稼げるため出演希望者がとても多い。

普通の生活を送っている人ならば24時間カメラを追いかけさせることなど
不可能なため、出演する人々は一癖も二癖もある人ばかり。

今年に入り、彼らによる犯罪が多発しており殺人事件まで起こった。

今回もバルーン・ボーイの母が「リアリティ番組」のための「やらせ」だった事を
認めている。

マユミという女性は、夫のDVを受け、産後数日で働きに出るなどしていたという
証言も出るなど、父親の「だめんず」ぶりも暴露されており
全米で恥をさらす結果となった。

やりすぎたアメリカのリアリティ番組。一番悪いのは視聴するアメリカ人である。
こんなところにもアメリカの毒を感じられずにいられない。

▼▼▼ from TAIWAN Pics ▼▼▼
















写真は台湾初進出した日本の書店、ジュンク堂です。換算レートの変化に伴いプライスをつけているので「価格設定がわかりやすい」と人気が出ており、今まで一人勝ちしていた紀伊国屋を超える勢いです。

コラムニスト●プロフィール
…………………………………
岩城 えり(いわき えり)
1971年12月東京生
オーストラリアで学生時代を過ごし
アラブ首長国連邦・シンガポールで就職
結婚し帰国したものの夫の転勤のためすぐに渡米
2005年12月より台湾在住