2010年3月1日月曜日

連載コラム257 from 北海道●あえて無題

北教祖に家宅捜査が入った。
民主党の小林千代美衆院議員に裏金を提供した疑いとのこと。
近頃の与党は、臭い金にまつわる話題が尽きない。
小沢一郎の政治資金問題や、鳩山さんの献金問題。
国会では責任追及に、野党もここぞとばかりに必死だ。
衰退した自民党が自ら招いた交代劇だったものの、昨年の総選挙では、
国民の誰もが新与党に期待した。
政権交代して早7ヶ月。
展望どころか、迷走して一向に足並み揃わぬ政府に今は失望すら抱く。
詰まるところ、党が入れ替わっただけで何も変わっていない。
無駄を省く事業仕分けも、テレビを通して伝わってきたものは、過剰な
パフォーマンスばかりだ。
公約実行や一丁目一番地を自らか掲げている民主党は何処へ向かおうと
しているのか?
子供手当や公立高校無償化を言い出したと思ったら、朝鮮学校は除
外などと
宣言する始末。
拉致問題や対北朝鮮には、未だ解決出来そうもない深い溝を抱えて
いても、
これでは人種差別があからさまである。
在日朝鮮人除外の「友愛」精神。
ここでもまた失望を隠せない。
どの場面でも、人柄の良さだけはテレビを通して伝わってくる鳩山
さんである。
あまり嫌みなことは言いたくはないけれど、二転三転する発言があ
まりにも軽い。
そんなつもりはなくとも、これでは詐欺である。

ハイチの地震被害に日本政府も即動いたことは何より良かった。
カリブの貧しき国で、あまりにも惨いありさまに、私達はどんなに胸を
痛めても、何も出来ない。
緊急支援援助に自衛隊派遣。
地震大国である我が国が、唯一奉仕できる取り組みだ。

いまは連日続くオリンピックに、ハイチのニュースも鳴りをひそめ
ている。
バンクーバーオリンピックの興奮と感動に、我が家でもオリンピッ
クに夢中である。
モーグルやハーフパイプ、ジャンプにカーリング。
フィギュアは感動で胸が熱くなった。
束の間の夢と感動のオリンピックである。
このハイレベルな戦いに、力や元気、強いエナジーまで受けるようだ。

そうして、オリンピックの祭典も終盤に差し掛かった頃、南米チリ
を襲った
地震のニュースが舞い込んだ。
ハイチよりずっと規模の大きなマグニチュード8.8。
2月28日現在で死者は122人だという。
自然は無情である。
そして自然の驚異に、私達人間など一溜まりもない。

自然の警告に私達はどれほど耳を傾けているだろうか?
エコロジーをどれだけ掲げても、まずは経済ありきのエコばかりだ。
今更緩やかには暮らせないとどの国もエゴイストである。

ずっと先の未来を生きる子ども達に、私達は資源を残しているだろうか?
消費するだけし尽くして、悲しい世界を宛がおうとはしてないのだ
ろうか?
人間は愚かな生きものである。
そして、今は愚行の代償をこの世界の貧しい国ばかりが払わされている。


コラムニスト●プロフィール
……………………………………
赤松亜美(あかまつあみ)
北海道在住

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