2009年12月15日火曜日

連載コラム134 from 台湾













写真は北台北にある温泉川の流れです。

11月4日、マレーシアに覚せい剤5キロを
密輸しようとした日本女性が逮捕され、
マレーシアの法律では死刑になる可能性が
非常に高いというニュースが流れた。

前回も執筆させて頂いたが、
海外では「何も考えず」気軽に麻薬に手を出す、
そんな日本人がとても多い。

今回は、そんな日本人を何人か紹介しようと思う。

年齢関係なく手が出せる麻薬
日本でも年々薬物に手を出す年齢が下がっている、
そんな風に報じられているが、
海外に行くと、いとも簡単に麻薬に手を出すことが
できる。

大麻など、合法な国もあるほどで
「さほど身体に悪くないし、大麻くらい」
という気持ちがあるのだろう。

アメリカのドラマに『Weeds ママの秘密』というドラマが
あり、郊外の住宅地区の公園などで
主婦と普通の父親たちが取引をしたりしている。

ドラマはドラマであるが、大麻くらいならば
誰もが罪悪感なく手を出しているのである。

親がそんな風なので子供もそうなるのは当然であり
学校でも大麻くらいなら入手は簡単。

「よい学校なら」というのも関係なく
学生間で麻薬は取引されているのである。

日本人留学生は「カモ」
筆者は高校、大学と海外の学生寮で暮らしていたが、
やはり麻薬は存在していた。

得に大学にもなると誰もが一度は手を出さねば
いけないような雰囲気にまでなっていたのである。

友人いわく高い料金を出してくれる
「日本人留学生はカモ」だそうで、
相場より高い値段で売りつけていた。

買う日本人留学生のタイプは、
「海外での学生生活を思いっきり楽しみたいタイプ」
「勉強についていけずストレスがあるタイプ」
「何とかして現地生徒の中に溶け込みたいタイプ」
であった。

彼らは「日本じゃしないから」を免罪符に
よく買い寮の部屋の窓を全開し吸っていた。

見回りで見つかったり、抜き打ち検査で見つかったりして
寮違反だと寮を追い出された者もいたが、
そこはリッチな日本人。みな何とかしているようだった。

彼氏に勧められて
学生でも就労者でも
薬物に手を出すきっかけは「交際相手」という話は
よく聞く。

ジャンキーと交際しているわけではないが、
覚せい剤や今日本でも関心が高まっているMDMAなど
クラブやバーへ行けば意図も簡単に買えるため、
最初はクラブで彼氏と一緒にやったというケースは多い。

色々なストレスから開放されたり
これも恋愛の一環だと感じたり。

セックスの前後に楽しむものも多い。
身体の関係を結んでいるときだと、麻薬へのガードも緩まり
つい手を出してしまうのだそうだ。

麻薬断ちの難しさ
禁煙でさえ難しいというのに
薬物を断つという行為は本当に苦しいものだという。

正直、大麻くらいなら簡単と思うだろうが、
確かに簡単に止められるだろうが、
機会があれば再び手を出す可能性も高い。

MDMAに覚せい剤のレベルになると
一人で断とうとすることはまず無理である。

きちんとした指導のもと止めないと、
ダイエット同様リバウンドが酷く、
大量に打ちすぎて死んでしまうケースが多いからだ。

軽い気持ちで手を出しても
軽く止められることはできないのである。

ジャンキーになってしまうと本当に生活は崩れ
人間らしい生活もできなくなってしまう。

どんな状況であっても薬物には手を出さない。
そういう強い気持ちを海外にいる日本人に
持っていてもらいたい。


コラムニスト●プロフィール
…………………………………
岩城 えり(いわき えり)

1971年12月東京生
オーストラリアで学生時代を過ごし
アラブ首長国連邦・シンガポールで就職
結婚し帰国したものの夫の転勤のためすぐに渡米
2005年12月より台湾在住

0 件のコメント:

コメントを投稿