2010年5月1日土曜日

連載コラム155 from 東京

まあ、やめても、書いても、どっちでもいいというか、また、これも、つねに最後のつもりで書いてるというかな。

こんなことばかりいってると、黒田さんに怒られちゃうかな。とっくに必要ないって(笑)

あくまで、一意見に過ぎないんで、あまり大げさにとらえないでほしいですね。どうしても同じような話になっちゃうしね。だから、ほんといやだと思ったら、どうしても嫌だから、やめてくれとか、メールくだされば、ちゃんと意見は聞きますしね。(ahonikki@mail.goo.ne.jp)

亀田のお父さんも、また、いろいろやらかしたようだけど、あれは、完璧に負けてる試合だったからね。なにも言えないというか、本当に亀田が勝ってるように見える人が半分いて、ああいうことやってるなら、いろいろ弁護してくれる人も出てくるだろうけどね。

こんなこというと、また怒られるだろうけど、ああいう人って、けっこう、部下とか弟子の面倒見がよかったりすることもあるんじゃないかな。夜青龍なんかも、そうだろうけど。親分肌っていうのかな。まあ、そういうタイプは、環境によっては、お金に汚くなったりすることもあるかもしれないけど。

失礼にもいろんな世界があるというか、初期の宮崎学の本にも、そういう人間模様が描かれて面白かったけどね。土方とか職人の世界とか、仕事中は、罵声飛ばしあってて、はじめての人とか、けんかやってるみたいで、びっくりしちゃう面がある。そういう世界では、現場の人間が監督をこきつかってやるみたいな雰囲気がある(笑)だから、若い現場監督なんかは、びっくりしてやめちゃったりする。

だけど、仕事が終ったら、けろっとしてて、みんなで酒を飲みに行ったりするもんですね。

これは人から聞いた話だけど、ある出版社なんかも、原稿締め切りが近づいてくると、雰囲気が殺気立ってきて、言葉のやりとりが荒くなってくる。その雰囲気に、若い女の子なんかは、いるだけで、泣いてしまうらしいけどね。

前にも書いたけど、安部譲二も、車で走ってて、向こうから来た車が、あいさつしないで過ぎていくと、頭にきて追っかけていったとかいってたけどね。こういう感覚が残ってる人の書いたもののほうが、僕は好きですけどね。好みは、いろいろあるだろうけど。やっぱり、ものの見方が、違ってくるというか。

宮崎さんと、安部さんの共通の師が、万年東一という人らしい。この人は、ヤクザなんだけど、金に淡白で、しょっちゅう人におごったり、くれたりするというか、子供の頃、儒教で鍛えられたらしい。

稲盛さんも、自分の会社の幹部と暴走族とけんかさせたり、逃げてきたら俺が後ろから機関銃で撃ったるなんて脅してる。

誰かさんの20代の前半から中盤は、いってることとやってることが、むちゃくちゃだったね。ちょっと話せないようなこともある(笑)若い頃は、判断力も中途半端だし、我も強いから・・

その中でも、許可をもらって話せることを話すと、誰かさんが30代になってからの話だけど、アルバイト先で、ある社員の人がいて、くせが強い人で、ほかのアルバイトの人にも受けが悪かった。改造車なんかで出勤してくる人だったけど。その人も、一度、いやで会社やめたんだけど、また戻ってきたりして、そうなると、余計に気がくさってくる部分があるからね。だから、つねに、イライラしてたんだと思うけど。

それで、その人が、「おまえ年食いすぎなんだよ」とか言ってきて、冗談とかで言ってるんじゃないらしいんだな(笑)なにせ、会っていきなりだったから、びっくりしたらしいけどね。ただ、ほかのアルバイトのメンバーから、わるい噂は聞いてたらしい。

それで、熱くなっていろいろあったみたいだけど。それで、その社員の人も納得してくれたというか、まわりでやりとりを聞いてた社員も、理解してくれたみたいで、コーヒーを出してくださったりしたようだ。

それからは、その社員も優しくなったというか、変ったし、うるさいくらい気をつかって話しかけてくるようになったって(笑)同じく派手にけんかした加○さんの会社なんかも、加○さんが、別の会社に転職しても、そこから注文が来たりしてるらしい。もちろん、そういう縁が続くのは、社長の力ということで感謝してた。「仕事とってきてくださいよおお」くらいのことが、冗談で言えそうな人らしい。

まあ、僕が、こういうのも説得力ないけど、筋が通ってれば、身分を越えてわかってもらえるというか、逆に情が深まったりするというのかな。そういうところもあると思うけど。特に男同士なら・・そういう生生しい感情をぶつけ合わないと、なに考えてるかわからない面もあるというか、逆に不信感持ち合ったりすることもあるわけだから。

怒りでも、美しい怒りというかな。そういうものも、見てきたというか、あるように思いますけどね。損得を超えて純粋だったり・・

駒田と津田も、一塁ベース上でもめてたし、ぶっ殺すとかいってたみたい。

僕みたいなのがいうのもおかしいけど、やさしさも、機械化してくるというのかな・・。だから、こういうことをやってくれるのがやさしくて、やってくれないのが、やさしくないとか、その表面だけみて安心したり、悲しんだりするようなところがあるんじゃないかな。行為だけを見て、そう思ってしまう面があると思いますね。だから、人によっては、そういうツボだけつかんで、演技がうまくなって・・っていうのもあると思いますね。

あゆとしては、わりと、いろんな優しさを見させてもらってきたというか、だから、細かいからね(笑)

だけど、日本の映画には、あまりないけど、欧米の映画なんかに多いのは、そういう人間には、宇宙の法則的なからくりが働くというかな。

ヴァンサンカッセルが、ギャング役をやってたけど、悪役が似合うというか、あれも、いろいろ、みるべきものはありますね。

エンロンという映画を見ると、やっぱり、盛者必衰の原理というか、やはり国が変っても、みるべきポイントは変らない。東洋的な目で、組織の内部を見てる人がいるというか。城山さん的な・・。しかも、東洋人にはないシャープさがある。あの監督の作品は、また見たいという気にさせられる。

むしろ、日本に、ああいうジャーナリズムや見方が、なくなってきたというか。知識が多いとか、ものを知ってることがすごいということに、偏りすぎてるというか、頭がシャープっていうと、どうしても、そういう方にいっちゃってるような気がする。哲学がなくて、知識だけになると、背骨のない軟体動物的な見方しかできないんじゃないかな。

医学でもなんでも、新しい病気が次々出てくるわけで、昔教わった知識の範囲では、判断できないことも出てくるんじゃないかな。変っていかないと・・

水上勉さんのようなものがあればいいですね。頭はシャープではないけど、愚直で求道的でやさしい観察力があるというかな。

スリーパーズにも、子供たちが、路上でホットドックを売ってるリヤカーを盗んで、あの頃の俺たちは、ホットドック屋のおやじの苦労がわからなかったなんて、後悔してる場面が出る。

僕がこんなこというのも、それだけど、人生というのは、忍耐というのかな。やっぱり、筋が通らない面も多い。お釈迦様のいってる通りだと思いますね。まあ、僕は、怒りを抑圧するんじゃなくて溶かすような方法も、学んできましたね。やっと、つかめてきたというか。抑圧だと爆発するし、感覚を鈍らせることで怒らないようにしても、広い視野でものが見えなくなってくる。まあ、こういうのは、問題意識を持ってないと、わかりにくい話だろうけど。

べつに指導されるのとか、頭を下げるのが嫌いというんじゃないし、役者さんとか、監督に怒られながら、演技とかして、そういうことされてみたいなとか、空想することもありますね。もちろん、僕に役者の素質はないけど。あくまでたとえというか・・

イチローでも、松井でも、大試合にも強くて、普通の試合も淡々と、調子を落とさずにやるっていうのは、やっぱり、宗教的なものもあるんじゃないかな・・

いま、こんなこというのも、おかしいけど、いま野球で一番みたいのは、野村監督と城島が同じチームでやってる試合ですね。野村さんも、とにかく腹の中をぜんぶさらせといってたし・・


コラムニスト●
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森田益郎

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