2012年6月1日金曜日

連載コラム193


日本のお笑い芸人が高所得であるにも関わらず
実母の生活費用を援助せず、
生活保護を受けさせていたと報じられた。

このことに政治家が意見を述べ、
制度の見直しを求める声が高まっている。

芸人は会見を開き、弁解と謝罪を行った。
SNSのTwitterでは、芸人をかばう声が出ており

「なぜ、そこまで叩くのか」
「政治家がここまで事を大きくした」
「選挙に向けての点数稼ぎだ」

と言う声が多いという。

何が問題なのか、もはや分からない状態に
陥っているのだ。

生活保護とは
生活保護は病気など仕事が出来ず、
貯金などもなく、高年齢者の場合、年金も払っておらず
無収入になってしまった人に対して、
最低限の暮らしが出来るようサポートするシステムである。

一昔前やワーキングクラス以上の人たちなら
申請することに「恥ずかしい」と躊躇してしまう制度である。

しかし、今流行りのパチンコやアルコールなどに依存し
正社員として働いたことがなく、年金、健康保険も払わず
自分の好きなままに生き、稼いだお金を使ってきた人たちは
「もらっておけるのなら、もらっておいた方が」
と、簡単に生活保護を申請するのだという。

国民の当然の権利としてもらうのだが、
国民らしいことをしてこなかった人が増えており、
まじめに働き、年金生活を送っている人たちよりも
生活保護の方が金額的に多いこともある。

また、生活保護を受けている人たちは医療費も無料になる。
なぜ、ここまでいたれりつくせりなのか理解しかねるが、
戦後の大変だった時期に国民をサポートするため生まれた
制度であるため、そういう内容なのだという。

毒親など助けたくない
生活保護を申請すると、子供や親、兄弟などに
役所から「助けられないか」と打診するハガキが来る。

強制はできないため、「ノー」と言えば、そのままパスでき
咎められることもない。

主婦が多く参加する女性オンリーのSNSでは、
「芸人が可哀想。
うちは毒親なので生活保護の連絡が来たら断りたい。
でも、今回のことで強制されそうで怖い」
という意見が出ていた。

生活保護を申請する人たちの中には、彼女が言う
「毒親」がとても多いという。

子供の面倒などろくすっぽ見ず、精神的・肉体的に虐待をし、
高校や大学にも金銭的に無理だと進学させず、
就職したら金をせびる、そんな人間が毒親である。

面倒を見てもらえなかったのだから、面倒はみない、
というのは当然の心情。

また、自分たちの生活で精一杯、という子供も多いだろう。

そういうことを考慮しているため近親者が援助することを
強制しないのである。

今回の芸人の場合
今回、芸人がバッシングされているわけは、
母親に対して、
「もらっておけるもんは、もらっておけ」と言い、
生活保護を受けることを進めたという点、

母親との関係は良好で、家を建てたいなどと
公言し、仕送りもしていると発言していた点、

貯金をするため面倒を見られなかったというが、
高価な物ばかり購入し、遊びまくり、
一晩で100万円を使うこともあると豪語していた点、
である。

つまり、制度を悪用したのがよくないと叩かれているのだ。

最新情報では正月に、みんなでビジネスクラスでハワイへ
行っていたとのこと。

今後もバッシングは続くものと見られるが、どう釈明するのか、
そして、受給者が増える一方の生活保護はどう見直されるのか、
見ものである。






















写真は、すっかり夏になった台湾の海カニです。



コラムニスト●プロフィール
…………………………………
岩城 えり(いわき えり)
1971年12月東京生
オーストラリアで学生時代を過ごし
アラブ首長国連邦・シンガポールで就職
結婚し帰国したものの夫の転勤のためすぐに渡米
2005年12月より台湾在住 from 台湾 from 台湾

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