2012年1月2日月曜日

連載コラム183 from 台湾

2011年、日本では死刑が1つも執行されなかった。

死刑の執行を命じる日本国の法務省の大臣が、
ゴーサインを出さなかったからである。

では、何をしていたのかというと、
繰り返し「死刑の在り方について」の勉強会を
開いていたそうだ。

9月に就任した平岡法相は過去に死刑囚に殺害
された遺族に向かって
「加害者に死の苦しみを味わせいたいのか!」
と言い放った人物である。

死刑にはもともと反対であり、そのため何が何でも
執行したくないのだろう。

民主党は無駄使いを止めると宣言していたはず。
しかし、膨れ上がる死刑囚を生かしておく税金は
無駄ではないと考えているようだ。

死刑廃止国の特徴
死刑制度を設けるべきか、どうかは、
世界中で意見が分かれており、論議されている。

死刑を廃止している国の多くはキリスト教であることが多く
宗教的なバックグラウンドから死刑を反対している。
「人間を裁くの神だけ」だからである。

だが死刑に変わる終身刑を設けている。
生涯外に出られない終身刑で、日々働きながら罪を償う、
モラルに反した強姦殺人犯や残虐殺人犯の場合は、
刑務所でほかの囚人によりリンチされ殺されることも多い。

アメリカでは児童性的虐待犯やレイプ犯は、
刑務所では酷い目にあうと決まっており、
刑そのものよりも刑務所に行くことを恐れるものである。

日本の場合
日本の刑務所も厳しいなどと言われているが、
厳しくて当たり前なのだ。

人権ウンヌンと報じられることが多くなったのだが、
被害者の人権を無視して罪を犯したのだから仕方のないこと。

三度の食事が与えられ、雨風しのげる場所を与えられ、
体調を崩せば医師に診てもらえる。

刑によるカーストみたいなものはあるだろうが、
アメリカのようにリンチされ殺されることが頻繁に起こることはない。

死刑囚に関しては死刑になることが刑なのだからと
就労することもなく、1日、何もせずに過ごす。
死刑反対の団体が差し入れをしてくれていることだろうから
退屈もしないことだろう。

ちなみに日本は仏教徒が多いとされてるが
仏教は輪廻を信じており、カルマを信じている。
そのため死刑をよしとしているのである。

死刑問題は宗教問題
「目には目を」のイスラム教の国では
殺しをしたら死んで償うしかないというのが当然と考える。

鞭打ちの刑なるものもあり、それを反対する国も多い。
この鞭打ちの刑は、軽いムチでびしびし叩くものではなく、
太く重いムチで、助走をつけ肉がそげるほど打ちつけるもの。

医師が立会い、このままでは死んでしまうと判断した場合、
ストップをかけるようになっている。

しかし、これもイスラム教徒たちにしては当然のことであり
それをギャーギャー言う外野の声を気にしても仕方ないと
捉えている。

死刑するかしないかは宗教が大きく絡んでいる。
「世界では死刑廃止に動いている」と言うのは間違いなのだ。

死刑執行しないは違法行為
「絞首刑は残酷」などと言う死刑反対者たち。

この言葉がどれだけ被害者の気持ちを逆なでするのか
知らないのだろうか。
彼らは、きっと「死んだ人間より生きている人間」なのだろう。
遺族の気持ちなど全く考えておらず、
自分の考えに酔っているだけなのだ。

だが、死刑は日本の法律で決められていることであり
死刑を廃止するためにはこの法律を変えなければならない。

死刑執行をずっと拒み続けている法相たちは、
与えられた仕事をしていない、違法行為をしているのだ

仕事をせず死刑囚を増やし、税金を使って死刑囚を生かし
違法行為をしながら税金で給与をもらっている法相。

日本は本当に狂っている。

遺族の気持ち
そもそも民主党は「無駄なところは全て省き、
税金を有意義に大切に使う」をマニフェストとして
掲げていたはずである。

しかし、311を理由に「事情が変わった」と言い、
増税だけをしようとしている。

死刑執行に関しても本来ならば、もっとサクサク行い
税金の無駄使いを減らすよう務めるべきである。

冤罪が怖いのならば絶対に罪を犯したと分かる死刑囚を
優先的に死刑にすればいいではないか。

遺族たち心の傷がいえる事などないが、
死刑が一つの区切りとなり、前に進むきっかけになるということを
法相はもっと考えるべきである。


▼写真は、台北市中心部の様子です。















コラムニスト●プロフィール
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岩城 えり(いわき えり)
1971年12月東京生
オーストラリアで学生時代を過ごし
アラブ首長国連邦・シンガポールで就職
結婚し帰国したものの夫の転勤のためすぐに渡米
2005年12月より台湾在住 from 台湾

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