2011年9月2日金曜日

連載コラム175 from 台湾

8月29日、民主党は菅総理大臣の後釜を決める
代表選挙を行った。

候補者は5人。前原前外相が有力だとされており
小沢氏と鳩山氏の支持を受けた海江田経済産業相との
一騎打ちになると、各メディアは報道。

ところが、蓋を開けてみると前原前外相は74票と低迷し
海江田経済産業相も143票。
半数の200票には届かなかった。

地味なイメージの野田財務省が102票獲得し、
海江田経済産業相との決選投票へ駒と進め、
215票を集め、新代表に選ばれた。

国民としては増税を明言しているのが気になるところだが
特定国に媚びることはないだろういう点では
よかったのかもしれない。

しかし媚びることがないため、民主党内を分裂させる
そんな存在になるかもしれない。

菅総理、まさかの爆弾
退任を発表した菅総理は、存在感がますます薄くなり
身内や近い人たちとだけ食事をする日々が続いた。

311からの復興を手がけるのは容易ではないと分かるが、
福島第一原発事故といい、あまりにもおそまつな仕事ぶりが
目立った人物であった。

そんな菅総理は、国民やメディアの注目が民主党代表戦に
向いている29日、
審査手続きが停止状態にある朝鮮学校への高校授業料の
無償化適応について審査を再開させたのである。

この審査は昨年11月に北朝鮮が韓国に砲弾攻撃したため
停止に追い込まれていたもの。

菅総理は「砲撃前の状況に戻った」と再開されたのだが、
果たしてそうだろうか。

どさくさにまぎれてこのようなことをする菅総理には
ますます不信感が募る。

海外メディアのリアクション
野田財務省が民主党代表に選ばれ、
新しい総理大臣になるだろうというニュースは、
海外でも大きく報じられた。

どのメディアも菅総理が311以降辞任しろと
プレッシャーをかけられていたこと、
チェルノブイリ以来、最悪の原発事故を起こした日本を
うまくまとめられず、事故の対応もきちんと出来ていないことが
綴られていた。

また、新首相が原発事故をどう終息させていくのか、
そして円高にどう取り組んでいくのかを、
注目ポイントとしてあげていた。

続く円高
野田財務省が代表になり、瞬間的に円高が進んだ。

世界的に不景気で、日本では相変わらずデフレ状態だが
それでも嫌がらせのように円が買われ続けられている。

このままだと不況は一層深刻化し、
格差は一層ひらき、治安は悪くなってしまうだろう。

野田氏は時限的な税再措置をとらざるえないと明言したが
一度した増税を、下げるなんてことは絶対にないだろう。

朝鮮学校への高校授業料の無償化だの、
そんなところへ金を流しているのだから、
金はいくらあっても足りないのである。

海外の日本人学校は相変わらず何の恩恵も受けられず
バカバカしいにもほどがあると、みな憤りを感じている。

これからの日本
国民のためでない政治が行われ続けてきた日本。
国民のためにならない報道を行ってきたメディア。

今回メディアは、前原氏優勢と書きたててきたが、
それを願っていたからであり、事実は違ったのではと
勘ぐってしまうほどである。

新内閣は、どこまで日本のために尽くしてくれるのか。
本当に心配でならない。


▼写真は、台北市内中心から見える台北101です。
























コラムニスト●プロフィール
…………………………………
岩城 えり(いわき えり)
1971年12月東京生
オーストラリアで学生時代を過ごし
アラブ首長国連邦・シンガポールで就職
結婚し帰国したものの夫の転勤のためすぐに渡米
2005年12月より台湾在住 from 台湾

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