2012年1月31日火曜日

オールナイトニッポンオーディション(XCROSS-クロス)

2012年1月16日月曜日

連載コラム184 from 台湾

2012年が幕を開けた。
今年も世界中で、様々な意味での革命が
巻き起こることが期待されている。

だが、新年早々、とある革命を牽制するコメントを、
とある大物人物が出した。

その人物とはバチカンのローマ法王である。

9日、バチカンのローマ法王ベネディクト16世は、
海外180カ国以上から集まった外交官への
新年の挨拶の中で、
「同性婚は人類の未来にとって脅威」
だとコメントし、同棲愛者たちを容認する動きに
ストップをかけようとしたのである。

同性愛はなぜ罪なのか
そもそもキリスト教は、なぜ同性愛を罪とするのか。
それは聖書に、そう書いてあるからである。

ローマ章には「神を否定して神に従わなかったため、
同性愛になった」「同性愛は神に対する罪、
彼らには神も望みもない」と書いてある。

姦淫を厳しく禁じているキリスト教では
子作り目的なく性交渉することを禁じている。

婚前交渉はもちろんのこと、
敬虔なクリスチャンたちは避妊具も使いたがらない。
避妊すれば、それは子供を作らない性交渉になるから
である。

同性愛者たちの性交渉も子供を作るのが目的ではない。
そのため、罪だと感じる人も多いようである。

同性愛者たちは罪人
聖書は天国に行けないのは、人を殺した者、
盗みをはたらいた者、姦淫した者、
ほかの神を崇め、崇拝した者、そして、
同性愛者だとしている。

つまり、同性愛は審判の日が来ても天国には
行けないのである。

罪人はひっそりと生きるのが世の常。

もちろん悔い改めれば神は受け入れてくれる
となっているが、性癖を変えることは容易な
ことではない。

だから、自分を主張せず、ひっそりと生きろと
いうことなのであろう。

他の宗教では
他の宗教でも同性愛を禁じているものはある。
イスラム教も同性愛を悪だとしており
かたく禁じている。

仏教は、基本的に命あるもの全てを
神が救ってくれることになっているので
同性愛を禁じてはいないとされている。

タイなどでは同性愛者たちが暮らしやすいと
されているが、それには、宗教的な背景が
あるからなのである。

アメリカでは
アメリカでは選挙になると同性婚がクローズアップ
される。

リベラルな民主党とキリスト教信者の多い共和党と
の戦いになるためである。

共和党にはキリスト教右派や大企業、裕福な層、
など多くの保守的な白人たちからなりたっている。

彼らは選挙ではキリスト教を全面にアピールする。
そのため罪人である同性愛を容認する同性婚反対を
主張するのである。

ちなみに、同じ理由で中絶も真っ向から否定されており
そのためアメリカでは中絶を法的に認めるか
それとも認めないかという論議が常に行われている。

キリスト教信者が多いアメリカだが、
リベラルな国であるため中絶や同性愛を支持する
者も多い。

同性愛者たちの未来
セレブたちの呼びかけや、カミングアウトにより、
世界中で少しずつ市民権を得るようになってきた
同性愛者たち。

生まれつき同性愛者であるという人がほとんどで
彼・彼女らにとってはどうすることもできないこと。

それを罪だと声をあげ続けるローマ法王。

しかし、同性愛者たちの革命は今年も続くことだろう。



▼写真は、昨年末に綺麗に改装された台北駅です。
















コラムニスト●プロフィール
…………………………………
岩城 えり(いわき えり)
1971年12月東京生
オーストラリアで学生時代を過ごし
アラブ首長国連邦・シンガポールで就職
結婚し帰国したものの夫の転勤のためすぐに渡米
2005年12月より台湾在住 from 台湾

連載コラム302 from 北海道●時代劇の危機

1月11日に放送されたクローズアップ現代では、時代劇の危機を
取り上げていた。
確かに、民放テレビでは、めだって新しい時代劇を放送しなくなっ
ている。
それを時代劇の危機だなんて、私自身は考えてもみなかったのだ
が、ご長寿番組としても名高い『水戸黄門』が、最終回を迎えて
も、またそのうちに、再開されるだろうと思っていたし、新作の時
代劇も、これまでと同じように当然作られると思い込んでいたの
で、本当に驚きだった。
今年、民放で放送を決定している時代劇ドラマは、たった1本だという。
つい先日、テレビ東京で、初回の2時間版が放送されたばかりの
『逃亡者 おりん』が、それである。
それほどまでに、危機的状況ならばと、私もリアルタイムでこの時
代劇を見た。
内容はともかく、愕然としたのは、今後の放送が、深夜枠だということ。
新作の時代劇、しかも続編なのに、これは考えられないことだった。

時代劇は、現代ドラマより制作費が高くつく。
それについては、素人の私でも理解できることだが、それでも、多
少は時代劇も新作映画として、ままあるように感じてきたので、本
当にこの話には驚きだった。
ただ、時代劇の制作には、専門的なプロの知識が必要。
彼らは、まるごと生粋の職人達である。
この道うん十年というベテランの制作者、スタップから役者、エキ
ストラまで、その力なしには、時代劇は決して作れない。
京都太秦は、時代劇の聖地である。
その太秦でも、実際には、経営的な困窮に追い込まれているという
話だった。
日本では、時代劇が誕生してから、ほぼ100年が経つ。
制作現場で四苦八苦しながら、繊細な部分まで受け継がれてきたこ
の伝統は、日本文化の宝だ。
合戦ものや奉行もの、武士道や任侠ものや捕物帖、そうかと思えば
異色の悪役主人公ものだったり、全面にアクションを押し出した時代劇。
風俗描写から所作にいたるまで、時代劇は昔の夢の宝庫なのだ。
時代劇を、今でも元気に作れるのは、たぶんNHKぐらいなのだ
ろう。
8日から始まった大河ドラマ『平清盛』も、初回放送から、文句な
しに面白かったし、今後の展開も非常に楽しみだ。
どこぞのご当地知事が、このドラマに、難癖をつけたというが、そ
んなことは微塵も感じなかったし、逆に、このドラマの野性味あふ
れる荒々しさに、主演の松山ケンイチが、どのように清盛を演じて
いくのか、とてもワクワクさせられたくらいだ。
そういうことからも、NHKがつくる時代劇には、まだそれほど
金銭的な苦労は感じられないから、問題は民放と映画業界なのだと思う。
取り分け時代劇を敬遠しがちなスポンサーに、民放テレビは、すっ
かり尻込みしているというし、何よりも問題なのは、視聴率が取れ
ないこと。
だが、このテレビ視聴率とは、いったいなんなのだろうか?
スカパー!や光、はたまたBSやプレミアチャンネルがわんさ
かあるこの時代に、視聴率が果たして本当に正しい基準になるのだ
ろうか?
視聴率が取れなければ、スポンサーがつきにくいことも理解できる
が、視聴率に制作される番組が、ほんろうされ続けてしまうのは、
時代劇の危機というより、テレビ業界の危機ではないのだろうか。

時代劇チャンネルで、再放送される時代劇を見ていると、そこには
作り手の自由さがある。
時代の風俗描写や昔ながらの所作に、洒落や愛敬を織り込む娯楽時
代劇からは、作りたい物をつくってきた人達の心の豊かさまで、垣
間見られるようだ。
元来、テレビとは、そうあるべき。
縛りがありすぎる今のテレビは、何よりも視聴率が重視だ。
視聴率が稼げて、視聴者に媚を売る物にしか、手を出さない。
ともあれ、時代劇をこよなく愛するひとりとしては、これからの時
代劇が生き残る策として、ビュジュアル重視に傾いてゆくのは、寂
しく思うけれど、それも時代の流れなら致しかたないこと。
静かに受け入れたい。
ただ、どうあってもなくならないでほしいと思います。
テレビや映画は、夢を売る商売。
たとえ形が変わろうとも、日本から時代劇が失われないように、と
切に願います。


コラムニスト●プロフィール
……………………………………
赤松亜美(あかまつあみ)
北海道在住

2012年1月2日月曜日

連載コラム301 from 北海道●拉致被害者の救済に思うこと

金正日総書記の死去で、連日、北朝鮮のニュースが続いた。
平壌で行われた国葬は、海外に流された映像を通じて、三男・金正
恩への権力世襲をアプローチしたようである。
この訃報が報道される数日前から、北朝鮮の国営放送のベテラン女
性アナウンサーが、ここ数ヶ月、放送から姿を消した話題で偶然に
もメディアは盛り上がっていたから、本当に驚かされた。
死因は、急性心筋梗塞とのこと。
ただ、女性アナウンサーの失踪から、金正日の体調がよくなかった
ことも、なんとなく推察されたが、いずれにしても、真相は闇の中だ。

金正日総書記の死去のニュースが伝わる中で、拉致被害者の家族会
の横田早紀江さんと滋さんも、テレビ出演していた。
娘のめぐみさんを拉致されてから、ずっと拉致被害者の救出に心血
を注いでこられたお二人だが、今度こそという思いは、きっと強い
はずだ。
総書記の告別式が北朝鮮で行われた日も、家族会や脱北者支援組織
などのメンバーが、東京都内の市民集会で、「今こそ、政府は被害
者の救出を実現してほしい」と訴えたと新聞にも掲載されたが、本
当にその通りだと思った。
この機会を逃せば、拉致被害者は永久に戻らないかもしれない。
だからこそ、と心から思うのだが、今の日本政府には、どうしても
一抹の不安を覚えてしまう。
北朝鮮事情に詳しい人々が、メディアを通じてさまざまな見解をの
べていたが、民主党が政権を握ってから、拉致被害者の救済につい
ては、後退しているといってもいいくらいだ。

今でも、忘れられないのが、小泉元総理が北を訪朝して、自ら拉致
被害者を連れ帰ったこと。
メディア映像と、その後の話を通して、あの時がことが幾度もテレ
ビを通じて語られたが、あれは、今でも奇跡だったと思えてならない。
それほどまでに、北との取引には覚悟がいた。
そして、その覚悟は、小泉元総理の堅い表情からも、はっきりと読
み取れるものだった。
はたして今の政府に、その覚悟はあるだろうか。
今の政府が、拉致被害者の救済に、あきらめや投げやりな気持ちが
あると感じてしまうのは、私だけなのだろうか。
金正日が死去しても、野田さんの動向からは、何も伝わってこない。
はっきりと解るのは、増税と原発輸出に熱心だということだけ。
増税が野田さんの使命ならば、それも致し方ないことだが、国民に
それだけのことを強いるなら、順番があるはず。
増税の内訳もはっきりと示さず、国家公務員は安泰で、自分たち議
員だって身を切ることをしない。
朝霞の公務員宿舎は建設が中止されたが、かわりにこそこそと札幌
の東月寒に90億円も使って公務員宿舎を建ててしまった。
11階建ての660戸の新築マンションだ。
家賃は3万円なり。
ちなみに、周辺の相場は10万円らしい。
福島原発の冷温停止のセレモニーも、そう。
沖縄県庁にむりやり運び込んだ環境影響評価書なるダンボール書類
も、そう。
心ない政治には、もううんざりだ。

いずれにしても、拉致被害者を救済するには、今この時を逃せば、
日本は永遠に、機会を失ってしまう。
北朝鮮との交渉には、どうしても総理大臣が訪朝する必要があるのだ。
小泉元総理や阿部元総理の手を借りて、という意見もあるが、今の
日本のトップが自ら訪朝しなければ、きっと解決はできない。
私は、拉致被害者を救済できるかできないかの前に、野田さんには
それをやる義務があると思う。
日本の総理大臣として、自ら交渉に出向く義務があるはずと感じて
しまうのです。


コラムニスト●プロフィール
……………………………………
赤松亜美(あかまつあみ)
北海道在住

連載コラム183 from 台湾

2011年、日本では死刑が1つも執行されなかった。

死刑の執行を命じる日本国の法務省の大臣が、
ゴーサインを出さなかったからである。

では、何をしていたのかというと、
繰り返し「死刑の在り方について」の勉強会を
開いていたそうだ。

9月に就任した平岡法相は過去に死刑囚に殺害
された遺族に向かって
「加害者に死の苦しみを味わせいたいのか!」
と言い放った人物である。

死刑にはもともと反対であり、そのため何が何でも
執行したくないのだろう。

民主党は無駄使いを止めると宣言していたはず。
しかし、膨れ上がる死刑囚を生かしておく税金は
無駄ではないと考えているようだ。

死刑廃止国の特徴
死刑制度を設けるべきか、どうかは、
世界中で意見が分かれており、論議されている。

死刑を廃止している国の多くはキリスト教であることが多く
宗教的なバックグラウンドから死刑を反対している。
「人間を裁くの神だけ」だからである。

だが死刑に変わる終身刑を設けている。
生涯外に出られない終身刑で、日々働きながら罪を償う、
モラルに反した強姦殺人犯や残虐殺人犯の場合は、
刑務所でほかの囚人によりリンチされ殺されることも多い。

アメリカでは児童性的虐待犯やレイプ犯は、
刑務所では酷い目にあうと決まっており、
刑そのものよりも刑務所に行くことを恐れるものである。

日本の場合
日本の刑務所も厳しいなどと言われているが、
厳しくて当たり前なのだ。

人権ウンヌンと報じられることが多くなったのだが、
被害者の人権を無視して罪を犯したのだから仕方のないこと。

三度の食事が与えられ、雨風しのげる場所を与えられ、
体調を崩せば医師に診てもらえる。

刑によるカーストみたいなものはあるだろうが、
アメリカのようにリンチされ殺されることが頻繁に起こることはない。

死刑囚に関しては死刑になることが刑なのだからと
就労することもなく、1日、何もせずに過ごす。
死刑反対の団体が差し入れをしてくれていることだろうから
退屈もしないことだろう。

ちなみに日本は仏教徒が多いとされてるが
仏教は輪廻を信じており、カルマを信じている。
そのため死刑をよしとしているのである。

死刑問題は宗教問題
「目には目を」のイスラム教の国では
殺しをしたら死んで償うしかないというのが当然と考える。

鞭打ちの刑なるものもあり、それを反対する国も多い。
この鞭打ちの刑は、軽いムチでびしびし叩くものではなく、
太く重いムチで、助走をつけ肉がそげるほど打ちつけるもの。

医師が立会い、このままでは死んでしまうと判断した場合、
ストップをかけるようになっている。

しかし、これもイスラム教徒たちにしては当然のことであり
それをギャーギャー言う外野の声を気にしても仕方ないと
捉えている。

死刑するかしないかは宗教が大きく絡んでいる。
「世界では死刑廃止に動いている」と言うのは間違いなのだ。

死刑執行しないは違法行為
「絞首刑は残酷」などと言う死刑反対者たち。

この言葉がどれだけ被害者の気持ちを逆なでするのか
知らないのだろうか。
彼らは、きっと「死んだ人間より生きている人間」なのだろう。
遺族の気持ちなど全く考えておらず、
自分の考えに酔っているだけなのだ。

だが、死刑は日本の法律で決められていることであり
死刑を廃止するためにはこの法律を変えなければならない。

死刑執行をずっと拒み続けている法相たちは、
与えられた仕事をしていない、違法行為をしているのだ

仕事をせず死刑囚を増やし、税金を使って死刑囚を生かし
違法行為をしながら税金で給与をもらっている法相。

日本は本当に狂っている。

遺族の気持ち
そもそも民主党は「無駄なところは全て省き、
税金を有意義に大切に使う」をマニフェストとして
掲げていたはずである。

しかし、311を理由に「事情が変わった」と言い、
増税だけをしようとしている。

死刑執行に関しても本来ならば、もっとサクサク行い
税金の無駄使いを減らすよう務めるべきである。

冤罪が怖いのならば絶対に罪を犯したと分かる死刑囚を
優先的に死刑にすればいいではないか。

遺族たち心の傷がいえる事などないが、
死刑が一つの区切りとなり、前に進むきっかけになるということを
法相はもっと考えるべきである。


▼写真は、台北市中心部の様子です。















コラムニスト●プロフィール
…………………………………
岩城 えり(いわき えり)
1971年12月東京生
オーストラリアで学生時代を過ごし
アラブ首長国連邦・シンガポールで就職
結婚し帰国したものの夫の転勤のためすぐに渡米
2005年12月より台湾在住 from 台湾