2011年12月1日木曜日

連載コラム181 from 台湾

先日、筆者の女友達が離婚をした。
結婚歴10年、小学生になる子供が2人いる。
夫は大手メーカーに勤めており、海外赴任のため、
家族一緒に東南アジア某国に住んでいる。

いわゆる絵に描いたような理想的な家庭だった。

しかし、友人いわく「駐在生活が始まってから、
家庭・家族はめちゃくちゃになった」とのこと。

実は、離婚はしなくても海外赴任をしたため
破滅状態になる家庭は多い。

一体、何が起こるのだろうか。

日本人サラリーマンの売春
冒頭で紹介した友人は、東南アジアのある国に住んでいた。
その国では売春は違法であるが、
半ば公然として女性を買うという行為が行われている。

日式カラオケ店やバーのところへ行き、
気に入った女性がいれば、交渉して外に連れ出し
安い値段で性行為が行えるのである。

値段は決して安くはないが、
「現地の人と仲良くなるのが、その国に慣れる早道」
という意味不明な理由をつけて日本人は通いまくる。

日本人はよいカモで売春婦は金銭目的で近づくのに
「日本人とは違い、情がある」「素人っぽい」と
都合のよいように考えまくるのだ。

この売春だが、接待という名で顧客や出張者へ
行われている。

知らぬと思ったら・・・・・
このような接待をすると、帰宅はゆうに12時を越える。
1時2時になることもしばしば。
ラブホテルという名ではないが、行為の後にホテルで
寝てしまい、朝帰りする者も少なくない。

「仕事だから」の一言で妻が納得すると思うようだが、
それは大きな間違い。

妻たちは気がついているのだ。
香水の匂いはもちろんのこと、数々の小さな変化に。

海外の日本人の妻のコミュニティは恐ろしく狭い。
中にはそれに属さない人もいるが、
子供がいる人は学校のつながりで妻同士も密になる。

「どこどこの会社の駐在員たちは、どこそこの女を買っている」
「どこどこの会社の誰々が、C型肝炎でひっかかった」
「どこどこの~が、性病にかかり、妊娠中の奥さんにうつした」
「どこどこの~が、現地採用の日本人女性と交際している」
などなど。

商売人はどこにでもいるもので、日本人妻相手の探偵もいる。
今すぐに離婚することは考えないが、
子供が巣立ち、夫の体調が悪くなった頃、姑舅の介護が必要に
なった頃、浮気や不倫された証拠を突きつけ、有利に離婚する、
そんなことを考えている妻もいる。

妻が何も知らないと思ったら、大間違い。痛い目にあうのだ。

三拍子そろった日本人駐在員
独身の頃、日本人駐在員と一緒に飲む機会が何度かあった。
友人の一人が、日本人駐在員と不倫関係にあったからである。

不倫、と思っているのは友人の方だげで、男の方は軽い挨拶
程度に思っていたに違いない。

クラブに連れていってもらったことがあるが、
その時、ホステスとぶっちゃけ話をしたところ、
「日本人駐在員は、金あり、優しく、そして臆病だからいい」
と言っていた。

海外に住み、日本では味わえぬほど良い対応をされ暮らしをしている
彼らは、気が大きくなり、金払いがとても良くなる。

優しいから、ちょっと押せば断らず自分を買ってくれる。
プレゼントやお小遣いも、どんどんくれる。

臆病だから、本気になったふりをすれば、手切れ金のつもりの
さよなら金もドンとくれる。

「それに、日本人は早いし小さい。ベッドで凄く楽」
そう彼女たちは大笑いしていた。

所詮、そんな扱いなのである。

しかし、彼らは「情が厚い」「自分を愛してくれている」と
勘違いしまくるのだ。

そして全て失う
冒頭の友人だが、彼女の夫もお気に入りのホステスという
名の売春婦に熱を上げたそうだ。

彼女は異国の地で子育てに奮闘し、頑張ってきた。
夏や正月休みには、家族で旅行に行きたかったが、
姑舅がうるさいので、日本に長期一時帰国をしていた。

夫は数日一緒に帰国し、後は現地に戻り、
恐らく売春婦と同棲まがいなことまでしていたそうだ。

このことは子供たちも知ることになり、子供が毛嫌いを始め
彼女はもうだめだと腹をくくったらしい。

来春には本帰国になるが、すぐに離婚し、たっぷり慰謝料と
養育費をしぼり取ると彼女は言っていた。

夫は反省しているそうだが、仕方ないこと。
あまりにも大きな代償だが、それを招いたのは彼なのだから。


▼写真は、屏東県の墾丁の夜店の様子です。

















コラムニスト●プロフィール
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岩城 えり(いわき えり)
1971年12月東京生
オーストラリアで学生時代を過ごし
アラブ首長国連邦・シンガポールで就職
結婚し帰国したものの夫の転勤のためすぐに渡米
2005年12月より台湾在住 from 台湾

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