2011年1月4日火曜日

連載コラム159 from 台湾

東京都青少年健全育成条例の改正問題について
日本は大騒ぎしている。

今年6月、すでに「アニメ・漫画に登場する18歳未満の
キャラクター「非実在青少年」の性的描写がある作品を
不健全図書に指定、青少年への販売を禁じるという内容
の改正案」は否決されているが、これにもう一歩踏み込む
内容にしようとしているのだ。

ざっくりいうと「青少年を性の対象にすること」を否定しようと
しているのだという。

これが表現の自由を奪うと大騒ぎされているのである。

性大国日本
日本は先進国の中でも稀に見ぬ性大国である。

多種多様な風俗が低価格で楽しめる。
病気をもらうこともあるだろうが、そこは自己責任。

コンドームがそれほど使われてないので性病が流行するが
10代の未成年でも保護者への通報なしに
簡単に治療を受けられる。
妊娠しても大丈夫。大金を積まなくても簡単に中絶できる。
中絶同意書も適当に書いていればOK。誰も確認などしない。

盗撮や犯罪スレスレのアダルト・ビデオも
ネットでも見たい放題、やりたい放題。

18禁の卑猥な表紙の雑誌も普通の書店で
平気で山積みされている。

セックスレスが社会問題となっているが
こんなに自由なのだから食指が動かないのも当たり前。

恋人同士、夫婦間でのセックスなど面倒だし、
しなくなって当然なのである。

一方、アメリカでは
アメリカでもポルノ産業は盛んであり
ゲイポルノやSM、フェチも何でもあり、本場と言う感じもするが、
実はそうではない。

その理由はキリスト教にある。

キリスト教では、生殖以外の目的で性交渉をするのを
固く禁じている。
もちろん、神の意思に反するとして中絶も禁じている。

日本では信じられないだろうが、
アメリカでは中絶を行う産婦人科は脅迫を受けたり
クリニックの外でデモが行われたり、酷いケースでは
医師が殺害されることもある。

そんなクリニックに入る勇気持つティーンは少ないため
もぐりで酷い治療を受けるか、出産して養子に出したりするのだ。

プレイボーイなど男性誌も豊富にあるが、
子供の目に触れない場所に置いてあるし、
子供の目に触れないような場所に建てられた専門店で
その手のものを売っているのである。

多くのヨーロッパでもそれは同じことなのだ。

アニメでの性描写
日本では性に関してある意味無法だったため
これまでやりたい放題であった。

男性から性的満足を得られない女性のニーズに応えるため
女性用の性的漫画コミックスが登場したり、
ホストクラブが大流行したりしている。

ただでさえ日本人の気質が低下しており
国も日本企業も全てが坂道を転げ落ちている中、
「青少年を性の対象にすること」を否定するという改正案は
別に通してもよいと思う。

やりたい放題のこの状態をどこかで食い止めなければ
日本全体が酷い状態になるのは目に見えている。

性的産業を否定するわけではない。
性的産業は性犯罪を未然に防ぐ役割もしているのだし、
どこの国にでもあるものだからだ。

しかし、厳しい制限をしなければ逆効果になるだけ。

日本にはまだ多くの可能性があると
多くのアジア諸国が信じている。

表現の自由を盾に、性欲の制限を拒むのは
もう止めたほうがよい。

▼写真は、先日台北101近くで開催されたモーターショーの様子です。とても活気に溢れていました。




















コラムニスト●プロフィール
…………………………………
岩城 えり(いわき えり)
1971年12月東京生
オーストラリアで学生時代を過ごし
アラブ首長国連邦・シンガポールで就職
結婚し帰国したものの夫の転勤のためすぐに渡米
2005年12月より台湾在住

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