2012年7月15日日曜日

連載コラム196


日本の消費税が上がるのだという。
平成26年4月に8%、27年10月に10%に
引き上げられるそうだ。

100円のものが110円になり、
1000円は1100円に、10000円は11000円になる。

購買欲も薄れてしまい、きっとどこでも売り上げは
下がるだろう。

なぜならば、上がるのは消費税だけではないからだ。

所得税、社会保険料、厚生年金保険料も、どんどんと
上がることが決定している。

東日本大震災の復興財源を賄う増税だというが
あんまりではないだろうか。

マニフェストは何だったのか
今回の増税、一番困るのが子育てをしている
サラリーマン家庭だという。

子供手当ては激減され、おまけに所得制限がつき、
もらえる額などビビたるもの。

医療費は3割負担で、病気がちな子供でも産んだ日には
地獄を見ることになる。

大企業のサラリーマンの場合、年金も健康保険も
何もかもきちんと払うことになるため、
ずるい政治家だらけの日本において一番バカを見ることになる。

「オレたちの税金で年寄りの年金を払ってるんだ」
と言う奴に限って、払うのは消費税のみだったりする。

住民税の年少扶養控除も廃止されるが、
国民に甘い言葉で囁いていたマニフェストは全て実現せず。

一説によると、増税後の4人家族の負担額は30万以上増える
とのことだ。

子供など産めるわけない
今の日本では、誰もかれもが、いかに楽して金をせしめられるか、
そればかりを考えているようだ。

確実に搾り取れるサラリーマンから取ろうと法案を通す政府、
もらえるもんはもらわなくてはと、年金も健康保険も払わないのに
生活保護で楽に生きていく人々。

医者も人権も何もかも無視したような延命治療を行ったり、
とにかく不必要な治療に大量の薬を出し、点数を稼ごうとする。

教師のクオリティーは落ち、教師による性犯罪が増える一方。
いじめも酷く、公立、私立の格差は広がるばかり。

子供を預ける学童は3年生まで利用可能で、
それ以上の子を持つ共働きやシングルの親は、
夏休みをどうするかで頭を悩ませる。

晩婚が進み、親も年寄りのため頼れない。
それどころか親の介護もしなくてならないのだ。

お稽古事は、足元を見るため、信じられないほど高額。
無情に増税しまくり、子供には大金がかかって仕方ない。

大金がかかりまくる子供など、おちおち産めるわけが無い。

やはり日本の日は沈んでいるのか
銀行の金利が上がる見込みはないし、
本当に、日本で暮らしていても、よいことはないように
感じられる。

治安がよいと言われているが、それも地区によりけり。
おまけに、これほど自殺が多い国もめずらしく、
国民が、相当病んでいることをうかがい知ることができる、

生活保護も見直されるだろうが、結局、お役所は、
強く出られる、本当に弱い人たちに手当てを出さず、
怖そうな人や、ややこしくなりそうな人には、
さっと出すことになるのだろう。

福島第一原発も相変らずコントロールできておらず、
311当時の政府の最悪な対応だけがぽろぽろ報じられる。

自然災害は多いのに、目に見えないことをいいことに、
大丈夫、大丈夫と国民に日常を送れるよう強要する。

あと、10年、20年後。
日本はどんな国になっているのだろうか。

日は沈み、スラムが沢山あるような、酷い国になっている。
そんな風になるように思えてならない。

写真は、タイのプーケットの美しい写真です。






















コラムニスト●プロフィール
…………………………………
岩城 えり(いわき えり)
1971年12月東京生
オーストラリアで学生時代を過ごし
アラブ首長国連邦・シンガポールで就職
結婚し帰国したものの夫の転勤のためすぐに渡米
2005年12月より台湾在住 from 台湾 from 台湾

連載コラム314 from 北海道●美しき山田五十鈴さん


山田五十鈴さんといえば、テレビドラマでお馴染みの『必殺シリー
ズ』が、どうしても思い出される。
三味線で小唄をうたう姿は、凛として美しく、おしょさんそのもの。
バチで、悪人を殺す姿も艶やかな限りである。
中条きよし扮する三味線屋の勇次の母親・おりくである。
この二人は、実に色っぽく、テレビ画面から匂い立つような錯覚を
こちらに与えてしまうほどの色気をもつ親子だった。
かの必殺ドラマにこの親子が登場するだけで、なんとも色艶があ
り、華やかさを感じたものだ。
切れ長の流し目でアップになれば、惚れ惚れするほど美しい中条き
よしは、どこからどう見たって、山田五十鈴とは親子そのもの。
それほどのはまり役で、印象深い。
長者番組としてヒットし続けた必殺シリーズは、本当によく出来た
時代劇だったと思う。
その時々の風潮をさりげなく取り入れ、時代劇としての古い殻を打
ち破り、いつも斬新で新しさに満ちていたハードボイルド娯楽時代
劇である。
ハードボイルドは、格好いいが当たり前だけど、きっとそれだけで
はないのだ。
心も強くしてくれる、そんなふうに思えてならない。
子供の頃から、必殺ドラマが好きだった私としては、このドラマで
育ったと言っても、言い過ぎではない。
学校から帰るなり、ランドセルをほうり投げて、夕方の再放送に夢
中だった。
その大好きなドラマの延長線上に、山田五十鈴さんもいた。
雅な立ち振る舞いや美しさは、山田五十鈴さんこそ天下一品。
あまりに美しすぎて、少しずるい、なんて気持ちにもなったものだ。
そして、美しいと言えば、京マチ子さんもどこか忘れがたい印象である。

いつだったか、勝新太郎の『悪名シリーズ』に、五十鈴さんの娘・
嵯峨美智子さんが出演されていたのも観たけれど、母親に負けず劣
らずの美貌と色気だった。
山田五十鈴さんも、女優としては、とても良い時代に花を咲かせ続
けた役者さんだったのだろう。
戦後の成長期に作られた日本映画やテレビドラマは、あらためて鑑
賞するほどに、勢いと活気に満ちている。
放送倫理の縛りもなく、自由で元気そのもの。
おこがましい発言ではあるが、役者さんに限らず、そういう時代
に、制作にたずさわれた人々は、なんて幸福なのだろうと想像して
しまう。
映画バカが、山ほどいたからだ。
今は、あの頃より元気がなくなった。
映画はともかく、いつからか、お茶の間のドラマはほどほどのもの
ばかり。
可もなく不可もなく、視聴者からの苦情を気にするあまり、制作費
は掛かっているはずなのに、つまらないものが多い。
時代劇でいえば、制作費の事情もあって、NHKまかせになった。
それに、国産ドラマより、今では海外ドラマの放送枠が多い。
日本のテレビ事情に限らず、今やアジアでは、そういった形での輸
入ドラマの放送が多くなってしまっているので、あまり文句もつけ
られないけれど、この多さにはどこか危機感を抱かざる負えない気
持ちである。
ドラマは自国で作るより、輸入したほうが得だなんて、そんな損得
勘定が見え隠れしてならないからだ。
放送倫理については、総務省の管轄だろうから、お上の事情はわか
らない。
でも、テレビドラマにもっと自由をあたえて、面白くしてほしい。
いち視聴者のささやかな願いである。

山田五十鈴さんの若い頃の作品は、あまり観てこなかった。
それだからか、これからでも五十鈴さんを偲んで、少しずつでも観
てみようと思います。
山田五十鈴さん、どうぞ安らかにお眠りください。
楽しい娯楽作品をありがとうございました。
心よりご冥福をお祈り致します。



コラムニスト●プロフィール
……………………………………
赤松亜美(あかまつあみ)
北海道在住

2012年7月3日火曜日

連載コラム313 from 北海道●さようなら、ちいさん


突然の訃報だった。
俳優の地井武男さんが亡くなった。
本当に驚きだった。
ここ数年は、ローカル旅番組の『ちい散歩』で、お茶の間の人気者 
だった地井武男さんだったが、残念なことに、私はこの番組を見て 
いない。
北海道では放送がされてなかったからだ。

ちいさんと言えば、やはり名脇役という印象が強い。
主役を押し上げる、安定感のある脇役の役者さんである。
それとなく刑事役も多いように感じるけれど、やはりドラマ『北の 
国から』の中畑のおじさん役は、いつまでも印象深く忘れがたいものだ。
倉本聰さんの『北の国から』は、国民的なドラマだった。
視聴率も高く、ファンも多かった。
それゆえに、ドラマが終了したあとも、ドラマの舞台となった富良 
野を訪れる旅人も多い。
あのドラマによって、富良野のイメージは、がらりと変わったのだ 
と思う。
もう、何十年も前の話になるが、大阪に住むいとこがひょっこりと 
遊びに来たことがあったが、滞在中に、どうしても富良野に行きた 
いと言い出した。
その頃の私は、まだ社会人になりたてで、実家暮らし。
私の実家のある町から富良野までは、なかなか遠かった。
車で走るとしても、相当な距離である。
免許を取り立ての私には、富良野までのドライブは、まだ自信がな 
かった。
だから、いとこには断ってしまったのだが、そうしたら、彼女はひ 
とりで行くと言うのだ。
いとこは、電車を乗り継いで、ひとりででも富良野に行くと言って 
きかない。
私も家族も、これにはすっかり慌てて、「この次は必ず連れて行く 
から」と彼女を何とかなだめすかし、富良野行きを踏みとどまらせた。
都会の人にとって、雄大な北海道は、憧れのイメージが強いのだろう。
ましてや、『北の国から』の大ファンであったいとこにとって富良 
野は、特別だったのだと思う。
どうしても訪れてみたい場所だったのだろう。
けれども、富良野は、電車でたやすく行ける観光地ではない。
若い20歳そこそこの女の子が、ふらりと出掛けていって探訪でき 
るところではなかった。
行ったところで、帰ってくるのも至難の業である。
車での移動が絶対的に不可欠だった。
だから、鈍行電車で富良野までたどり着けても、だだっ広い田舎で 
は、人に会うことも店を探すことも難儀なことである。
ドラマのロケ地だって、駅から簡単に行ける場所ではないから、泣 
く泣く富良野行きをあきらめたその時のいとこは、本当に落胆して 
いたが、それでも、それから数年後に、結婚をしたいとこは、自分 
の家族を引き連れて、また北海道を訪れ、車で、富良野・美瑛・旭 
川をたっぷりと周遊した。
『北の国から』を愛するファンにとっては、富良野は聖地なのだろう。
純や蛍や五郎さんや、中畑のおじさんの姿までも、あのドラマの美 
しさと共に、色褪せることはない。
青空の下で広がる長閑なパッチワーク畑もラベンダー畑も。
五郎の家や麓郷の森だって、いつまでも鮮やかなままなのだと思う。

ところで、昨年他界した俳優の原田芳雄さんの古い映画には、若か 
りし頃の地井武男さんも多く出演している。
テレビドラマでお馴染みの朴素で、正義感あふれるイメージとはま 
た違い、破綻していく役どころが多いが、これらは日活ニューアク 
ション時代に制作された映画だ。

ちいさん。
あまりにも、突然の訃報に、心が萎えました。
どうぞ、安らかにお眠りください。
ちいさんのご冥福を心からお祈り致します。







コラムニスト●プロフィール
……………………………………
赤松亜美(あかまつあみ)
北海道在住

連載コラム195

日本の消費税が上がるのだという。
平成26年4月に8%、27年10月に10%に
引き上げられるそうだ。

100円のものが110円になり、
1000円は1100円に、10000円は11000円になる。

購買欲も薄れてしまい、きっとどこでも売り上げは
下がるだろう。

なぜならば、上がるのは消費税だけではないからだ。

所得税、社会保険料、厚生年金保険料も、どんどんと
上がることが決定している。

東日本大震災の復興財源を賄う増税だというが
あんまりではないだろうか。

マニフェストは何だったのか
今回の増税、一番困るのが子育てをしている
サラリーマン家庭だという。

子供手当ては激減され、おまけに所得制限がつき、
もらえる額などビビたるもの。

医療費は3割負担で、病気がちな子供でも産んだ日には
地獄を見ることになる。

大企業のサラリーマンの場合、年金も健康保険も
何もかもきちんと払うことになるため、
ずるい政治家だらけの日本において一番バカを見ることになる。

「オレたちの税金で年寄りの年金を払ってるんだ」
と言う奴に限って、払うのは消費税のみだったりする。

住民税の年少扶養控除も廃止されるが、
国民に甘い言葉で囁いていたマニフェストは全て実現せず。

一説によると、増税後の4人家族の負担額は30万以上増える
とのことだ。

子供など産めるわけない
今の日本では、誰もかれもが、いかに楽して金をせしめられるか、
そればかりを考えているようだ。

確実に搾り取れるサラリーマンから取ろうと法案を通す政府、
もらえるもんはもらわなくてはと、年金も健康保険も払わないのに
生活保護で楽に生きていく人々。

医者も人権も何もかも無視したような延命治療を行ったり、
とにかく不必要な治療に大量の薬を出し、点数を稼ごうとする。

教師のクオリティーは落ち、教師による性犯罪が増える一方。
いじめも酷く、公立、私立の格差は広がるばかり。

子供を預ける学童は3年生まで利用可能で、
それ以上の子を持つ共働きやシングルの親は、
夏休みをどうするかで頭を悩ませる。

晩婚が進み、親も年寄りのため頼れない。
それどころか親の介護もしなくてならないのだ。

お稽古事は、足元を見るため、信じられないほど高額。
無情に増税しまくり、子供には大金がかかって仕方ない。

大金がかかりまくる子供など、おちおち産めるわけが無い。

やはり日本の日は沈んでいるのか
銀行の金利が上がる見込みはないし、
本当に、日本で暮らしていても、よいことはないように
感じられる。

治安がよいと言われているが、それも地区によりけり。
おまけに、これほど自殺が多い国もめずらしく、
国民が、相当病んでいることをうかがい知ることができる、

生活保護も見直されるだろうが、結局、お役所は、
強く出られる、本当に弱い人たちに手当てを出さず、
怖そうな人や、ややこしくなりそうな人には、
さっと出すことになるのだろう。

福島第一原発も相変らずコントロールできておらず、
311当時の政府の最悪な対応だけがぽろぽろ報じられる。

自然災害は多いのに、目に見えないことをいいことに、
大丈夫、大丈夫と国民に日常を送れるよう強要する。

あと、10年、20年後。
日本はどんな国になっているのだろうか。

日は沈み、スラムが沢山あるような、酷い国になっている。
そんな風になるように思えてならない。

タイのプーケットの美しい写真です。






















コラムニスト●プロフィール
…………………………………
岩城 えり(いわき えり)
1971年12月東京生
オーストラリアで学生時代を過ごし
アラブ首長国連邦・シンガポールで就職
結婚し帰国したものの夫の転勤のためすぐに渡米
2005年12月より台湾在住 from 台湾 from 台湾